NY為替見通し=米株や債券動向を見極め、アトランタ連銀総裁の発言にも要注目

 本日のNY為替市場のドル円は、ニューヨーク株式や債券市場の動向を見極めながら、討議に参加予定のボスティック米アトランタ連銀総裁の発言に注目することになる。

 ボスティック米アトランタ連銀総裁は、6日に発表された米12月雇用統計を受けて、「経済の方向性に関する自身の全体的な評価を変えるものではない」と見解を示した。そして、「米経済は夏場の好調な状態から継続的に減速するとみている。インフレは過度に高く、これらの不均衡を是正しなければならない」とも述べた。
 本日も同様の発言が予想されるものの、サプライズ発言には警戒しておきたい。ボスティック氏は今年の米連邦公開市場委員会(FOMC)での投票権者ではないが、金融当局者の考えを知ることは重要だろう。

 なおISMによると、先週発表された12月の製造業景気指数48.4は国内総生産(GDP)に換算した場合-0.1%、また非製造業景気指数49.6はGDP換算で-0.2%となるらしい。すなわち米国経済は、昨年第4四半期にマイナス成長に落ち込んだ可能性がある。アトランタ連銀総裁の「米経済は継続的に減速する」見通しに合致しつつあり、景況感への言及にも注目しておきたい。

・想定レンジ上限
 ドル円の上値目処(めど)は、日足一目均衡表・基準線133.85円。

・想定レンジ下限
 ドル円の下値目処(めど)は、1月2日安値の130.63円。


(山下)
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