NY為替見通し=米金利動向を注視、短期金融市場は迷いが生じつつあるか

 本日のニューヨーク為替市場も米金利動向を見定めながらの値動きか。このところの経済指標や米金融当局者のタカ派発言を背景に、先週まで「9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げ」を織り込んでいた短期金融市場に迷いが生じつつあるようだ。

 NY序盤には4月住宅着工件数と建設許可件数(前月比予想1.4%減/横ばい)が発表予定。もし結果が上振れれば、米金利先高観の強まりとともにドル買いが進む局面もありそう。その場合、ドル円は200日移動平均線137.07円をしっかりと上回ることができるか、ユーロドルは90日移動平均線1.0823ドルをクリアに割り込めるかを注視したい。

 他、NY午後には米財務省が20年債の入札を行う。昨日は米企業による大型起債が報じられ、需給の緩みが嫌気された売りも観測された。また、警戒感は後退したというものの債務上限問題によるデフォルト(債務不履行)の可能性はくすぶっており、米債売り材料に反応しやすい地合いかもしれない。

 また原油相場の動向に影響を与えそうな米エネルギー省(EIA)週間在庫統計も公表予定。原油先物次第で産油国通貨でもあるカナダドル(CAD)の動意が強まるか。昨日は、4月カナダ消費者物価指数(CPI)が予想に反して加速したことを受けカナダドル高に振れたものの、対ドルではドル高の流れに抗えず。本日の欧州序盤にはカナダドル売り戻しが進む場面があった。

想定レンジ上限
・ドル円は2日高値137.77円、ドル/カナダドルは4日高値1.3633CAD。

想定レンジ下限
・ドル円は本日安値136.31円、ドル/カナダドルは昨日安値1.3404CAD。


(小針)
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