予想とまとめ

週間為替展望(ポンド/加ドル)-ポンド、新政権の財政運営が既に焦点
2026/07/11 03:39
◆ポンド、新政権の財政運営が既に焦点
◆加ドル、USMCAを巡る報道に注目
◆加ドル、BOCは据え置き見込み、声明内容がポイントに

予想レンジ
ポンド円 215.50-220.50円
加ドル円 113.00-116.00円

7月13日週の展望
 来週のポンドは、与党労働党の党首選の行方を眺めながらの値動きとなりそうだ。立候補受付は9日に始まり、対抗馬が出なければ最速で17日にもバーナム下院議員が新首相に就任する見通し。同氏優位の情勢自体は相場にある程度織り込まれており、注目は財政運営の中身に移る。バーナム氏側近の話として、国債発行を活用したインフラ投資拡大の可能性が報じられており、投資拡大と財政ルール維持をどう両立させるかが焦点となる。財源確保の行方は、リーブス現財務相の処遇にも直結する論点だ。同氏の留任は市場に安心感を与えるとみられる一方、交代となればミリバンド・エネルギー安全保障ネットゼロ相やストリーティング前保健相らの名前が取り沙汰されており、閣僚人事の報道が出るたびにポンドが神経質に反応する構図が続くだろう。

 16日には5月の月次国内総生産(GDP)や鉱工業生産などが発表される。どちらも前回は勢いを欠いており、改善が確認できるかがポイントとなる。中東情勢を背景としたエネルギー高でインフレの高止まり懸念が根強く残る中、仮に経済データの弱含みが続けば、英中銀の次の一手を難しくさせるだろう。現状、市場が織り込む利上げ確率は年後半にかけて段階的に高まっている。政治面での新体制への期待も支えとなり、今週のポンドは底堅い動きが目立ったが、来週は経済データが引き続きその底堅さを支えられるかが問われる展開となりそうだ。

 加ドルは、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)を巡る報道と、カナダ中銀(BOC)の金融政策決定会合の声明に注目が集まる。USMCAは1日の共同見直しで米国が16年延長に同意せず、以後は毎年の見直しに移行することが確定済み。来週の焦点は「延長拒否」そのものではなく交渉日程の温度差に移っている。米国・メキシコは20日の週に3回目の正式協議を予定する一方、米加間は非公式協議にとどまり、正式な二国間交渉の日程は依然として公表されていない。

 こうしたなか、来週15日のBOC会合では政策金利2.25%の据え置きが有力視されている。短期金融市場でも当面の据え置きが織り込み済だ。前回の会合では、米関税を巡る不確実性に加え、中東紛争の長期化に伴うエネルギー価格上昇や供給網への影響が世界経済とインフレ双方に及ぶとの評価が中心だった。来週の声明では、USMCA交渉の長期化と企業の設備投資減速との関連付けが注視される。BOCはすでに設備投資の5四半期連続の減少をUSMCA不確実性と結びつけており、この評価が据え置かれるか強まるかによって、次回以降の政策観測が左右されやすい。

7月6日週の回顧
 ポンド円は215円前半で底固めをすると、英金利の先高観や新政権発足への期待感から上値を試した。2008年以来の217円台乗せでは一旦伸び悩むも、調整幅は限られて218.01円まで同年1月以来の高値を更新した。ポンドドルは有事のドル買いで頭を抑えられる場面はあったが、1.33ドル前半で下げ渋ると週後半にかけて1.34ドル前半まで上昇した。
 加ドルは対円で113円半ばから114円後半、対ドルでは1.42加ドル前半から1.41加ドル半ばまで加ドル高に振れた。(了)
(執筆:7月10日、9:00)

国内イベントスケジュール

2026/07/13 06:15
14日
13:305月鉱工業生産確報
13:305月設備稼働率
15日
08:505月機械受注
13:305月第三次産業活動指数
16日
08:50対外対内証券売買契約等の状況(週次・報告機関ベース)
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。

海外イベントスケジュール

2026/07/13 06:30
13日
16:005月トルコ経常収支
19:306月インド消費者物価指数(CPI)
14日
01:30ウォラー米連邦準備理事会(FRB)理事、講演
01:45シュナーベル欧州中央銀行(ECB)専務理事、講演
03:00ピル英中銀金融政策委員会(MPC)委員兼チーフエコノミスト、講演
03:006月米月次財政収支
08:016月英小売連合(BRC)小売売上高調査
09:004-6月期シンガポール国内総生産(GDP)速報値
09:307月豪ウエストパック消費者信頼感指数
10:306月豪NAB企業景況感指数
15:006月独卸売物価指数(WPI)
15:306月スイス生産者輸入価格
17:45ベイリー英中銀(BOE)総裁、議会証言
21:306月米CPI
エネルギーと食品を除くコア指数
23:00ウォーシュ米連邦準備理事会(FRB)議長、米下院金融サービス委員会で金融政策や経済情勢に関する半期に一度の証言
15日
01:40バーFRB理事、講演
02:00グールズビー米シカゴ連銀総裁、講演
02:30クックFRB理事、講演
03:55ボウマンFRB副議長、講演
05:005月対米証券投資動向
11:004-6月期中国GDP
11:006月中国鉱工業生産
11:006月中国小売売上高
18:005月ユーロ圏鉱工業生産
19:30ピル英MPC委員兼チーフエコノミスト、講演
20:00MBA住宅ローン申請指数
21:305月カナダ製造業出荷
21:305月カナダ卸売売上高
21:306月米卸売物価指数(PPI)
食品とエネルギーを除くコア指数
21:307月米ニューヨーク連銀製造業景気指数
21:45ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁、講演
22:45カナダ銀行(BOC、中央銀行)、政策金利発表
23:00ウォーシュ米連邦準備理事会(FRB)議長、米上院銀行委員会で金融政策や経済情勢に関する半期に一度の証言
23:30EIA週間在庫統計
16日
01:00ナーゲル独連銀総裁、講演
02:00クックFRB理事、講演
03:00米地区連銀経済報告(ベージュブック)
トルコ(民主主義の日)、休場
07:30ムサレム米セントルイス連銀総裁、あいさつ
15:005月英GDP
15:005月英鉱工業生産/製造業生産高
15:005月英商品貿易収支/英貿易収支
18:005月ユーロ圏貿易収支
21:005月ブラジル小売売上高
21:156月カナダ住宅着工件数
21:306月米小売売上高
21:307月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数
21:30前週分の米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数
23:005月米企業在庫
23:006月米住宅販売保留指数(仮契約住宅販売指数)
23:007月全米ホームビルダー協会(NAHB)住宅市場指数
17日
01:30ローガン米ダラス連銀総裁、講演
02:25シュミッド米カンザスシティー連銀総裁、講演
08:00ジェファーソンFRB副議長、講演
17:005月ユーロ圏経常収支(季節調整済)
18:006月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)改定値
18:006月ユーロ圏HICPコア改定値
19:00チポローネECB専務理事、講演
21:305月対カナダ証券投資
21:306月米住宅着工件数
建設許可件数
21:306月米輸入物価指数
22:156月米鉱工業生産指数
設備稼働率
23:007月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値)
韓国(制憲節)、休場
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
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