ロンドン為替見通し=パネッタECB専務理事とベイリーBOE総裁の発言に要注目か

 本日のロンドン為替市場のユーロドルは、ハト派の重鎮であるパネッタ欧州中央銀行(ECB)専務理事の講演に注目する展開、ポンドドルは英中銀(BOE)の政策金利とベイリーBOE総裁の会見に注目する展開となる。

 欧州中央銀行(ECB)のハト派の重鎮であるパネッタECB専務理事は、11月1日付けでイタリア中央銀行の次期総裁に就任する予定となっており、最後のけじめとしてターミナルレート(利上げの最終到達点)に言及するのではないか、との憶測が高まっている。ラガルドECB総裁は、9月の欧州中央銀行(ECB)理事会での追加利上げに関して「利上げの可能性も一時停止の可能性もある」と述べていたが、タカ派のクノット・オランダ中銀総裁やナーゲル独連銀総裁もややハト派的な見解を述べていた。9月のECB理事会に向けたパネッタECB専務理事の利上げ停止というハト派的な発言に警戒しておきたい。

 英中銀は政策金利を5.25%に引き上げることが予想されているものの、ポンドドルは、オーバーキルによる景気減速への警戒感から1.26ドル台まで下落している。

 ベイリーBOE総裁は、先日、「すでに実施した引き締めがいかに経済に波及し、消費者が直面する物価に影響しているかも注意深く監視する必要がある」と述べており、9月のイングランド銀行金融政策委員会(MPC)に向けて、ラガルドECB総裁のようなややハト派的な利上げ休止に言及するのか否か、要注目となる。


想定レンジ上限
・ユーロドル:1.1034ドル(日足一目均衡表・転換線)
・ユーロ円:158.05円(7/21高値)
・ポンドドル:1.2839ドル(日足一目均衡表・転換線)
・ポンド円:184.02円(7/5高値)

想定レンジ下限
・ユーロドル:1.0865ドル(日足一目均衡表・雲の下限)
・ユーロ円:155.11円(7/31安値)
・ポンドドル:1.2646ドル(日足一目均衡表・雲の上限)
・ポンド円: 180.88円(7/31安値)


(山下)
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