欧州マーケットダイジェスト・2日 株まちまち・金利上昇・円安
(2日終値:3日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=146.17円(2日15時時点比△2.47円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=161.47円(△2.52円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1047ドル(▲0.0015ドル)
FTSE100種総合株価指数:8290.86(前営業日比△14.21)
ドイツ株式指数(DAX):19164.75(▲48.39)
10年物英国債利回り:4.025%(△0.084%)
10年物独国債利回り:2.092%(△0.056%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標)
<発表値> <前回発表値>
8月ユーロ圏失業率
6.4% 6.4%
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ドル円はしっかり。石破茂首相は2日、植田和男日銀総裁との会談後、記者団の取材に応じ「個人的には現在、追加の利上げをするような環境にあるとは考えていない」「これから先も緩和基調を維持しながら経済が持続的に発展することを期待している」などと発言。また、植田総裁は「経済物価が見通し通り動けば緩和の度合いを調整するが、本当にそうか見極める時間があるので丁寧にやる」と話した。これらの発言を受けて、日銀による追加利上げ観測が後退すると全般円売りが優勢となった。
NY市場でも円安の流れが続いた。加えて、9月ADP全米雇用報告で政府部門を除く非農業部門雇用者数が14.3万人増と予想の12.0万人増を上回ったことが伝わると、米長期金利の上昇とともにドル買いが加速。24時前に一時146.26円まで上値を伸ばした。
・ユーロドルは弱含み。しばらくは1.10ドル台後半でのもみ合いの展開が続いていたが、欧州債利回りの上昇を手掛かりにユーロ買い・ドル売りが先行すると、一時1.1083ドルと日通し高値を更新した。
ただNYの取引時間帯に入り、良好な米雇用指標を受けてユーロ売り・ドル買いが優勢になると、前日の安値1.1046ドルを下抜けて一時1.1033ドルまで下げ足を速めた。米長期金利の指標となる米10年債利回りが3.81%台まで上昇したことも相場の重し。
なお、バスレ・スロベニア中銀総裁は「さらなる利下げはあるだろうが、それはデータ次第」と述べたほか、センテノ・ポルトガル中銀総裁は「インフレは欧州中央銀行(ECB)の目標に近づいた」「ユーロ圏のインフレは安定している」などと発言。また、シュナーベルECB専務理事は「インフレ率が2%まで持続的に低下する可能性が高まっている」などと語った。
・ユーロ円は堅調。石破首相の発言をきっかけに全般円安が進んだ流れに沿って一時161.55円まで値を上げた。米国株相場の持ち直しや日経平均先物の大幅上昇も相場を下支えした。なお、ナイト・セッションの日経平均先物は大証終値比940円高の3万8690円まで上昇する場面があった。
・ロンドン株式相場は小幅ながら続伸。原油先物相場の上昇を背景にBPやシェルなどエネルギー株が買われ、相場を押し上げた。リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株も値上がりした。ただ、イランの攻撃を受けたイスラエルが反撃を示唆したと伝わる中、「成り行きを見極めたい」との声も聞かれ、上値は限定的だった。
・フランクフルト株式相場は3日続落。イスラエルとイランを巡る地政学リスクへの懸念が相場の重しとなったが、売り一巡後は一部銘柄に買いが入り下げ渋った。個別ではザルトリウス(1.98%安)やミュンヘン再保険(1.71%安)、コメルツ銀行(1.51%安)などの下げが目立った。
・欧州債券相場は下落。米債安につれた。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=146.17円(2日15時時点比△2.47円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=161.47円(△2.52円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1047ドル(▲0.0015ドル)
FTSE100種総合株価指数:8290.86(前営業日比△14.21)
ドイツ株式指数(DAX):19164.75(▲48.39)
10年物英国債利回り:4.025%(△0.084%)
10年物独国債利回り:2.092%(△0.056%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標)
<発表値> <前回発表値>
8月ユーロ圏失業率
6.4% 6.4%
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ドル円はしっかり。石破茂首相は2日、植田和男日銀総裁との会談後、記者団の取材に応じ「個人的には現在、追加の利上げをするような環境にあるとは考えていない」「これから先も緩和基調を維持しながら経済が持続的に発展することを期待している」などと発言。また、植田総裁は「経済物価が見通し通り動けば緩和の度合いを調整するが、本当にそうか見極める時間があるので丁寧にやる」と話した。これらの発言を受けて、日銀による追加利上げ観測が後退すると全般円売りが優勢となった。
NY市場でも円安の流れが続いた。加えて、9月ADP全米雇用報告で政府部門を除く非農業部門雇用者数が14.3万人増と予想の12.0万人増を上回ったことが伝わると、米長期金利の上昇とともにドル買いが加速。24時前に一時146.26円まで上値を伸ばした。
・ユーロドルは弱含み。しばらくは1.10ドル台後半でのもみ合いの展開が続いていたが、欧州債利回りの上昇を手掛かりにユーロ買い・ドル売りが先行すると、一時1.1083ドルと日通し高値を更新した。
ただNYの取引時間帯に入り、良好な米雇用指標を受けてユーロ売り・ドル買いが優勢になると、前日の安値1.1046ドルを下抜けて一時1.1033ドルまで下げ足を速めた。米長期金利の指標となる米10年債利回りが3.81%台まで上昇したことも相場の重し。
なお、バスレ・スロベニア中銀総裁は「さらなる利下げはあるだろうが、それはデータ次第」と述べたほか、センテノ・ポルトガル中銀総裁は「インフレは欧州中央銀行(ECB)の目標に近づいた」「ユーロ圏のインフレは安定している」などと発言。また、シュナーベルECB専務理事は「インフレ率が2%まで持続的に低下する可能性が高まっている」などと語った。
・ユーロ円は堅調。石破首相の発言をきっかけに全般円安が進んだ流れに沿って一時161.55円まで値を上げた。米国株相場の持ち直しや日経平均先物の大幅上昇も相場を下支えした。なお、ナイト・セッションの日経平均先物は大証終値比940円高の3万8690円まで上昇する場面があった。
・ロンドン株式相場は小幅ながら続伸。原油先物相場の上昇を背景にBPやシェルなどエネルギー株が買われ、相場を押し上げた。リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株も値上がりした。ただ、イランの攻撃を受けたイスラエルが反撃を示唆したと伝わる中、「成り行きを見極めたい」との声も聞かれ、上値は限定的だった。
・フランクフルト株式相場は3日続落。イスラエルとイランを巡る地政学リスクへの懸念が相場の重しとなったが、売り一巡後は一部銘柄に買いが入り下げ渋った。個別ではザルトリウス(1.98%安)やミュンヘン再保険(1.71%安)、コメルツ銀行(1.51%安)などの下げが目立った。
・欧州債券相場は下落。米債安につれた。
(中村)