ニューヨーク外国為替市場概況・5日 ドル円、続落

 5日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続落。終値は143.70円と前営業日NY終値(144.96円)と比べて1円26銭程度のドル安水準だった。NY勢参入後もドル売りが継続し、前週末の安値143.73円を下抜けると一時143.54円まで値を下げた。
 ただ、23時発表の4月米ISM非製造業指数が51.6と予想の50.2を上回るとドルを買い戻す動きが活発化し、1時30分過ぎに144.24円付近まで下げ幅を縮めた。一時250ドル超下落したダウ平均が上げに転じたことも相場を下支えした。
 もっとも、ダウ平均が再び下げに転じるとドル円も頭が重くなった。5時過ぎには143.66円付近まで押し戻された。

 ユーロドルは小幅ながら続伸。終値は1.1315ドルと前営業日NY終値(1.1297ドル)と比べて0.0018ドル程度のユーロ高水準となった。英国市場が休場で市場参加者が少ない中、全般ドル売りが先行。22時過ぎに一時1.1365ドルと日通し高値を付けた。ただ、前週末の高値1.1381ドルが目先レジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。予想を上回る米ISM非製造業指数も相場の重しとなり、3時過ぎには1.1297ドル付近まで下押しした。
 もっとも、週明け早朝取引で付けた日通し安値1.1295ドルが目先サポートとして働くと1.13ドル台前半まで持ち直した。
 なお、ベッセント米財務長官は「関税、減税、規制緩和は長期投資を促進する鍵」「(中国との交渉について)今後数週間で進展が見られる可能性」「貿易に関するいくつかの取引成立が非常に近い」などと述べたと伝わったが、相場の反応は限られた。

 ユーロ円は続落。終値は162.61円と前営業日NY終値(163.80円)と比べて1円19銭程度のユーロ安水準。ドル円の下落につれた売りが出たほか、米国株安に伴う売りが出た。取引終了間際には一時162.58円と日通し安値を更新した。

本日の参考レンジ
ドル円:143.54円 - 145.00円
ユーロドル:1.1295ドル - 1.1365ドル
ユーロ円:162.58円 - 164.01円

(中村)
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