欧州外国為替市場概況・22時 ドル円、もみ合い

 8日の欧州外国為替市場でドル円はもみ合い。22時時点では144.68円と20時時点(144.76円)と比べて8銭程度のドル安水準だった。1-3月期米単位労働コスト・速報値は前期比年率で5.7%と市場予想の5.1%を上回る結果となり、米長期金利の上昇とともに144.80円台まで値を上げる場面があった。もっとも、本日ここまでの高値145.00円手前では伸び悩んだ。

 ポンドは荒い値動き。英中銀の金融政策発表直前から売りに押され、ポンドドルは1.3243ドル、ポンド円は191.70円台まで下押しした。ただ、その後は一転して買い戻しが優勢に。政策金利は市場予想通りに4.50%から4.25%へと引き下げられたが、同時に公表された議事要旨で2人が据え置きを主張していたことが明らかになると、ポンドドルは1.3340ドル台、ポンド円は193.10円まで反発した。金融政策委員会(MPC)の内訳では2人が金利据え置き、5人が0.25%利下げ、2人は0.50%利下げを主張していた。

 ユーロドルは底堅い。22時時点では1.1300ドルと20時時点(1.1288ドル)と比べて0.0012ドル程度のユーロ高水準だった。欧州序盤に下値の堅さを確認すると、一時1.1320ドル付近まで下値を切り上げる場面があった。
 なお、欧州連合(EU)はこの日、950億ユーロ規模の対米関税リストを公表。航空機や自動車、バーボンなどが対象となり、対米交渉が決裂した場合に賦課されるという。

 ユーロ円は22時時点では163.49円と20時時点(163.42円)と比べて7銭程度のユーロ高水準だった。一時163.67円まで上昇するなど底堅い地合いを維持した。


本日これまでの参考レンジ
ドル円:143.45円 - 145.00円
ユーロドル:1.1270ドル - 1.1336ドル
ユーロ円:162.53円 - 163.67円

(岩間)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。