NY株見通しー今週は5月CPIなどのインフレ指標やアップルの開発者会議に注目
今週のNY市場は物価指標に注目。先週はダウ平均が1.17%高、S&P500が1.50%高、ナスダック総合が2.18%高と主要3指数がそろって2週続伸した。米中の貿易交渉進展期待が支えとなる中、ハイテク株の上昇が相場をけん引した。経済指標では5月ISM非製造業PMI のほか5月ADP民間部門雇用者数、新規失業保険申請件数などの労働指標が予想より弱い結果となったものの、金曜日に発表された5月雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を上回る増加となったことも安心感につながった。主要3指数は4月上旬の急落からの反発が続いた。S&P500は2月中旬に付けた史上最高値まで2.34%に迫り、ナスダック総合とダウ平均も最高値までそれぞれ3.19%、5.00%に迫った。
今週はトランプ関税の影響が表れることが予想される5月消費者物価指数(CPI)や5月生産者物価指数(PPI)などのインフレ指標に注目が集まる。水曜日に発表される5月CPIは前月比+0.2%と前月から横ばいが見込まれているが、変動の大きい食品、エネルギーを除くコアCPIは前月比+0.3%と4月の+0.2%から上昇が見込まれ、前年比でも4月の+2.8%から5月は+2.9%に上昇が見込まれている。CPIが予想を上回る伸びとなれば関税による物価上昇懸念が相場の重しとなることが警戒される、このほか、火曜日に5月NFIB中小企業楽観度指数が発表され、景気動向に敏感な中小企業の景況感にも要注目となる。また、今週開催のアップルの世界開発者会議「WWDC25」にも注目が集まる。海外で生産され米国で販売されるiPhoneについてトランプ米大統領が25%の関税を課すべきだと発言し、株価に逆風が強まっているが、開発者会議を受けた株価動向が注目される。
今晩の米経済指標・イベントは5月雇用傾向指数、4月卸売在庫など。主要な企業の決算発表はなし。(執筆:6月9日、14:00)
今週はトランプ関税の影響が表れることが予想される5月消費者物価指数(CPI)や5月生産者物価指数(PPI)などのインフレ指標に注目が集まる。水曜日に発表される5月CPIは前月比+0.2%と前月から横ばいが見込まれているが、変動の大きい食品、エネルギーを除くコアCPIは前月比+0.3%と4月の+0.2%から上昇が見込まれ、前年比でも4月の+2.8%から5月は+2.9%に上昇が見込まれている。CPIが予想を上回る伸びとなれば関税による物価上昇懸念が相場の重しとなることが警戒される、このほか、火曜日に5月NFIB中小企業楽観度指数が発表され、景気動向に敏感な中小企業の景況感にも要注目となる。また、今週開催のアップルの世界開発者会議「WWDC25」にも注目が集まる。海外で生産され米国で販売されるiPhoneについてトランプ米大統領が25%の関税を課すべきだと発言し、株価に逆風が強まっているが、開発者会議を受けた株価動向が注目される。
今晩の米経済指標・イベントは5月雇用傾向指数、4月卸売在庫など。主要な企業の決算発表はなし。(執筆:6月9日、14:00)