ニューヨーク外国為替市場概況・10日 ドル円、反発

 10日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反発。終値は144.87円と前営業日NY終値(144.57円)と比べて30銭程度のドル高水準だった。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.43%台まで低下したことを受けて一時144.45円付近まで値を下げたものの、アジア時間に付けた日通し安値144.40円が目先サポートとして意識されると買い戻しが優勢に。米10年債利回りが低下幅を縮小したことも相場を下支えし、1時30分過ぎには145.04円付近まで持ち直した。
 市場では「ロンドンで開催されている米中貿易協議の成り行きを見極めたいとの思惑が広がる中、警戒感よりは期待感の方がやや優勢となっており、リスク・オンの円売りも散見された」との声が聞かれた。なお、ラトニック米商務長官は「中国との協議は非常にうまく行っている」と述べ、「必要なら協議は明日11日まで続く可能性がある」と話した。

 ユーロドルは小幅ながら続伸。終値は1.1425ドルと前営業日NY終値(1.1422ドル)と比べて0.0003ドル程度のユーロ高水準となった。欧州市場序盤には一時1.1373ドルと日通し安値を付けたものの、6日の安値1.1372ドルがサポートとして働くと買い戻しが優勢に。米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りも入り、22時過ぎには1.1448ドルと日通し高値を付けた。
 ただ、6日の高値1.1457ドルが目先レジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。米長期金利が低下幅を縮めたことも相場の重し。

 ユーロ円は4日続伸。終値は165.51円と前営業日NY終値(165.12円)と比べて39銭程度のユーロ高水準。ドル円の持ち直しにつれた買いが入ったほか、米中貿易摩擦の緩和期待から米国株相場が小幅に上昇したことが相場の支援材料となった。4時過ぎには一時165.64円と日通し高値を付けた。

本日の参考レンジ
ドル円:144.40円 - 145.29円
ユーロドル:1.1373ドル - 1.1448ドル
ユーロ円:164.63円 - 165.64円

(中村)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。