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ロンドン為替見通し=ユーロドル、1.17ドル台で方向感探る展開か

 本日のロンドン為替市場でユーロドルは、1.17ドル台で方向感を探る展開か。経済指標は5月の独製造業新規受注や仏鉱工業生産、ユーロ圏卸売物価指数(PPI)などが予定されているが、相場インパクトはそれほど大きくはない。当局者発言では、エルダーソン欧州中央銀行(ECB)専務理事の講演が予定されている程度。

 昨日のユーロドルは、弱いと予想されていた6月米雇用統計が良好な結果だと分かると、1.17ドル後半から1.1710ドル台まで急落。ただその後、下げ幅を大きく縮める場面もあった。結局は続落で終えたものの、9連騰して1.14ドル台から1.18ドル前半まで上げた後なだけに、調整の範囲内の動きと言えるだろう。

 市場のリスクセンチメントは、米労働市場の底堅さを背景に良好だ。ただし、欧州金融市場は既に米雇用統計後の動きを織り込んでおり、新たなポジティブ材料でもない限りはリスク志向も強まり難いかもしれない。本日の米国は独立記念日で祝日ということもあり、欧州午後からは週末の様子見ムードが広がりそうだ。

 注意すべきは、大型減税・歳出法案が米議会で可決されたことで気を良くしているであろうトランプ米大統領の発言。強気な態度が一層大きくなり、貿易問題についてより厳しい姿勢を示すかもしれない。なおトランプ大統領は、交渉中の貿易相手国に対し、早ければ4日から新たな関税率を記した書簡を送付すると述べている。

 他、先行き不透明感が一層深まるウクライナ情勢にも気を付けておきたい。昨日は米国とロシアの首脳が電話で協議したものの、ウクライナ・ロシアの停戦について、プーチン露大統領は譲歩しない姿勢を改めて示したもよう。今週、トランプ政権が一部の米国製武器の輸送を停止したことが報じられており、ロシアのウクライナ侵攻が強まる懸念が高まっている。

想定レンジ上限
・ユーロドル、1日高値1.1829ドル

想定レンジ下限
・ユーロドル、日足一目均衡表・転換線1.1702ドル


(小針)
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