ロンドン為替見通し=8月ユーロ圏HICP、ECB政策スタンスに影響及ぼすか見定め

 本日のロンドン為替市場でユーロドルは、ユーロ圏のインフレ指標を確かめ、欧州中央銀行(ECB)の金融政策スタンスを探りながらの取引か。欧州午後には、ミュラー・エストニア中銀総裁の講演が予定されている。

 日本時間18時に発表される8月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値は、予想が3カ月連続の前年比2.0%。今年前半の水準を下回っているものの、5月の前年比1.9%で底打ち感は確かに出てきた。もっとも、先週発表された8月仏CPI速報値(前年比)は再び1%を割り込んでいる。ドイツの同月インフレ率は2.1%まで加速していたものの、ユーロ圏主要国はまちまちな物価動向だ。

 2025年のECB理事会は残すところ3回。今のところ短期金融市場は、来週と10月の理事会で据え置きを織り込み、12月は利下げの可能性を幾分か見込んでいる。本日の結果で、12月理事会に対する市場の思惑に変化が出るかを見定めたい。

 なお、政局の混迷から財政改革の遅れが懸念されるフランスにおいて、長期国債の動向には依然として注意が必要だろう。8日に下院で実施されるバイル仏内閣の信任投票を巡る状況、「主要野党が反対(不信任)の立場」は変わらず、少数与党政権の崩壊が現実味を帯びてきた。昨日の仏10年債利回りも、一時3.54%近くまで上昇(債券価格は下落)している。

 ほか、ロシアとの戦争が長引くウクライナ支援で、欧州にやや足並みの乱れが見えるのも地政学リスクを意識させそうだ。フォンデアライエン欧州委員長は英FT紙とのインタビューで、ウクライナでの戦闘停止後に「欧州軍を派遣する具体的な計画が進んでいる」ことを明らかにした。これに対して、ドイツの国防相は発言内容は時期尚早だとして反発している。

想定レンジ上限
・ユーロドル、7月28日高値1.1779ドル

想定レンジ下限
・ユーロドル、8月29日安値1.1651ドル


(小針)
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