中国人民銀行、緩和的金融政策を26年も継続 民営企業向け1兆元再貸出を新設

 中国国務院新聞弁公室は15日の記者会見で、中国人民銀行(中央銀行)と国家外貨管理局の幹部が通貨・金融政策の運営状況と今後の方針を明らかにした。2025年は緩和的な金融政策の下で資金供給量を拡大しつつ、重点分野への配分を強めたと総括。2026年も「適度に緩和的」な金融政策を維持し、民営企業や技術革新分野への支援を一段と強化する。

 中国人民銀行によると、2025年末の社会融資総量は前年比8.3%増、広義マネーサプライ(M2)は8.5%増となり、名目GDP(国内総生産)成長率を上回った。政策金利の引き下げを通じ、12月の新規企業向け貸し出しの加重平均金利は約3.1%まで低下した。科学技術、グリーン、包摂的金融、養老、デジタル経済の「五篇大文章」分野への貸し出しは2桁増を記録し、債券など直接金融の比率も増加分で50%を超えた。

 2026年は逆周期・跨周期の調節を強化する。各種構造的金融政策ツールの金利を0.25%引き下げ、再貸出金利は1.25%に調整する。農業・小規模企業向けの再貸出・再割引枠を統合・拡充し、1兆元規模の民営企業向け再貸出を新設する。中型企業を含む民営企業への資金供給を重点化する。科学技術イノベーション・技術改造向け再貸出は総枠を1兆2000億元に拡大し、サービス消費、養老、ヘルスケア産業への支援も広げる。不動産分野では商業用不動産購入時の最低頭金比率を30%に引き下げ、在庫調整を促す。

 国家外貨管理局は為替市場の安定と高水準の対外開放を進める方針を示した。2025年の人民元は主要通貨バスケットに対して安定を維持し、対米ドルで4.4%上昇した。外貨準備高は3兆3579億米ドルとなった。越境EC(電子商取引)など新業態への利便性の向上や銀行手続きの簡素化を進め、QFII(適格海外機関投資家)・QDII(適格国内機関投資家)制度の最適化や内外貨一体型資金プールの全国展開で双方向の資本取引を拡大する。

 物価面では2025年12月の消費者物価指数(CPI)が0.8%上昇し、回復の兆しが出ている。人民銀行は内需拡大を支えつつ、人民元相場を合理的で均衡の取れた水準で安定させる考えを示した。貿易決済の約3割が人民元建て、約3割がヘッジツールを利用しており、輸出入の約6割は為替変動の影響が抑制されていると説明した。 

(関口)
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