NY為替見通し=ドル円、イラン情勢や原油価格動向に要警戒か

 本日のNY為替市場のドル円は、イラン戦争に関するヘッドラインや原油価格の動向を注視しつつ、米国の経済指標を見極めていく展開となる。

 ドル円は、中東有事のドル買いや原油価格高騰による円売り圧力の高まりから、160円という心理的な節目を窺う展開となっているものの、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入への警戒感が上値を抑えている。
 しかしながら、1月23日に日米債券市場の下落を背景にした158-159円台では、日米協調の「レートチェック」でドル高・円安を抑制したものの、現状のドル高・円安は様相が異なるとの理由で介入が困難なのではないか、と指摘されている。

 おそらく、19日の日米首脳会談で、現状のドル高・円安への見解が示されると思われることで、しばらくは通貨当局者の牽制発言を見極めつつ、様子見となるのかもしれない。

 米国の経済指標は、3月ニューヨーク連銀製造業景気指数(予想:3.9)や全米ホームビルダー協会(NAHB)住宅市場指数(予想:37)、2月鉱工業生産(予想:前月比0.1%)や設備稼働率(予想:76.2%)の発表が予定されている。

 イラン戦争を受けて、インフレ加速と景気悪化というスタグフレーションへの警戒感が高まっており、景況感が悪化していた場合は、原油価格上昇による景気悪化懸念が高まることになる。
 しかしながら、今週開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)では、イラン戦争の不透明感から政策金利据え置きが予想されている。

 また、日程は示されていないものの、エプスタイン文書に関連してラトニック米商務長官やボンディ米司法長官の下院での証言が予定されている。
 さらに、次期FRB議長に指名されたウォーシュ元FRB理事に対する上院での公聴会も予定されており、関連ヘッドラインには注目しておきたい。
 公聴会開催の障害となっていたパウエルFRB議長への刑事召喚状が差し止めとなったものの、上訴されたことで、さらに先送りされる可能性が高まっている。

 2月カナダ消費者物価指数(CPI)の予想は前月比+0.6%で1月の同比±0.0%から上昇、前年比+1.9%で1月の同比+2.3%からの伸び率鈍化が見込まれている。
 カナダも米国同様に産油国であるものの、イラン戦争による原油価格上昇、スタグフレーション(景気停滞と物価高進の併存)への警戒感が高まっていることで、2月のインフレ指標への注目度は低いと思われる。

・想定レンジ上限
 ドル円の上値目処(めど)は、160.72円
(ピボット・ターニングポイント)

・想定レンジ下限
 ドル円の下値目処(めど)は、158.57円(3/12安値)


(山下)
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