NY為替見通し=ドル円、米・イラン戦争激化懸念で強含みだが介入の可能性には要警戒

 本日のNY為替市場のドル円は、米・イランの戦争が激化しつつあり、原油価格も上昇基調にあることで上値を追う展開が予想されるものの、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入の可能性には引き続き警戒していくことになる。

 ドル円のテクニカル分析では、「三角保ち合い」を形成しており、本日の上辺162.50円付近を明確に上抜けた場合、上昇トレンドに弾みが付くことが見こまれる。

 ドル円の上値を抑える要因としては、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入の可能性や明日閣議決定される見通しの「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針2026)」への警戒感が挙げられる。

 6月30日に発表された「骨太の方針」の原案では、「財政健全化」の文言削除や日銀法4条に言及した日銀の追加利上げへの牽制などから、ドル円は1986年以来の高値162.84円、新発10年物国債利回りは1996年以来の2.90%台まで上昇していた。

 しかし、片山財務相が年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の国内投資に軸足を置いた基本資産構成割合(基本ポートフォリオ)の変更を示唆し、日銀法3条を注釈で言及することで日銀の独立性を担保したことで、163円を目前にして足踏みが続いている。
 今月末の日銀金融政策決定会合に関しては、一部報道で据え置き見通しが報じられている。

 IMM通貨先物の非商業(投機)部門取組の円のネット売り持ち高は、7月14日時点で122663枚(円売り持ち:238628枚、円買い持ち:115965枚)と前回からやや減少している。

 加ドルは、15日にカナダ中銀が政策金利2.25%据え置きを6会合連続で決定した後、マックレムBOC総裁が「インフレの上振れが持続的であれば政策対応が必要になり得る」と述べていたことで、6月CPIに要注目となる。5月は前年比+3.2%と、中東紛争によるガソリン高を主因に加速していたが、6月は前年比+2.9%と伸び率の鈍化が見込まれている。


・想定レンジ上限
 ドル円の上値目処(めど)は、163.08円(1986/12/23高値)

・想定レンジ下限
 ドル円の下値目処(めど)は、162.00円(日足一目均衡表・転換線)


(山下)
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