東京為替見通し=ドル円、FOMC控えて様子見 豪ドルは総裁講演に要注目か

 27日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、欧州序盤の安値163.33円から163.80円まで上昇した。ユーロドルは1.1367ドルまで下値を広げた。ユーロ円も186.13円まで本日安値を更新した。

 本日の東京外国為替市場のドル円は、本日から明日にかけて開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)や米国とイランの停戦協議への思惑などから様子見ムードが見込まれる。

 トランプ米大統領は、米国がイランと踏み込んだ協議を行っているとしつつも、外交が失敗に終われば「強力な軍事行動」を取る用意があると警告した。さらに、米国の政策金利は世界で最も低水準にあるべきだと述べ、FRBに対して利下げを求めた。

 28-29日の米連邦公開市場委員会(FOMC)や30-31日の日銀金融政策決定会合では、現状の金融政策の維持が予想されている。注目ポイントは、イラン戦争を受けた原油価格高騰によるインフレ懸念から利上げを主張するメンバーの数や次回会合での利上げ示唆の可能性となる。FOMCでのリスクシナリオとしては、「インフレ抑制を許容することは決してしない」と断言しているウォーシュFRB議長が率先して利上げ決定に踏み切った場合となる。

 日米通貨当局によるドル高・円安是正に関しては、片山財務相が「為替の過度な変動は望ましくないとの認識」を日米で共有していると述べ、米財務省の『為替報告書』も円の過小評価に言及していたことで、円買い介入の可能性に対しては警戒を怠らずに臨んでいきたい。また、片山財務相が言及していた年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の基本資産構成割合(基本ポートフォリオ)の変更に関しては、関連ヘッドラインに警戒しておきたい。

 本日14時を目途に公表予定の6月の「基調的なインフレ率を捕捉するための指標」では、日銀金融政策決定会合への影響はないと思われるが、負担緩和策などの特殊要因を除いた消費者物価上昇率を確認しておきたい。5月は前年比+2.7%で4月の+2.8%から伸び率が鈍化していた。

 豪ドルは、12時05分から予定されているブロック豪準備銀行(RBA)総裁の講演で、明日に4-6月期消費者物価指数(CPI)の発表を控えて、8月10-11日の豪準備銀行(RBA)理事会に向けた見解を確認することになる。豪4-6月CPIの予想は前年比+4.0%で前期の+4.1%から伸び率鈍化、前期比は+0.7%で、前期の+1.4%からの伸び率鈍化が見込まれているものの、インフレ高止まりが継続するとの懸念も根強く存在している。

 ブロックRBA総裁は6月RBA理事会の後、「本日の決定は、さらなる引き締めを排除するものではない。インフレ率は依然として高すぎることを明確にしておきたい。インフレ対策に取り組むことが重要」などとタカ派的な見解を述べていた。また、豪準備銀行(RBA)理事会議事要旨でも、「インフレ率は依然として理事会の目標を大幅に上回っており、スタッフは6月期に基調インフレ率が上昇すると引き続き予想」「金融政策は引き続き引き締め的である必要がある」とタカ派的な見解が示されており、本日の講演でも同様の見解が予想されている。


(山下)
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