週間為替展望(ポンド/加ドル)-ポンド、4-6月期GDPに注目

◆ポンド、4-6月期GDPなど指標結果の金融政策への影響を見極め
◆ポンド、新政権の政策に対する期待と警戒が交錯
◆加ドル、底堅い国内景気と対米通商問題の綱引き

予想レンジ
ポンド円 211.00-215.00円
加ドル円 111.50-114.50円

8月10日週の展望
 来週のポンドは、英国景気の実勢を確認する重要指標が相次ぐなか、英中銀(BOE)の政策運営を巡り、利上げリスクの織り込みがどう変化するかが焦点となりそうだ。4-6月期GDPをはじめ、6月GDP、鉱工業生産、製造業生産、貿易収支など景気関連指標が集中して発表される予定であり、金融政策見通しに与える影響は小さくない。

 足元では、7月製造業PMI改定値が51.9と速報値から下方修正された一方、サービス業PMI改定値は52.1へ上方修正され、景況感は製造業とサービス業で明暗が分かれた。建設業PMIは44.7と前月から上昇するも低迷が続いており、英国経済が一様に回復しているとは言い難い状況である。ただ、サービス業を中心とした底堅さが確認されれば、景気悪化への過度な懸念は後退し、ポンドの下支え材料となる可能性がある。

 金融政策面では、BOEが政策金利を据え置く一方、市場金利の上昇による金融環境の引き締まり効果を見極める姿勢を示している。中東情勢を背景とした原油価格の変動や長期金利の上昇はインフレ見通しにも影響を与えるため、市場では年内の利上げを織り込む動きが広がりやすい。一方、英国の新政権による経済・財政政策への期待と財政負担への警戒が交錯しており、経済指標が弱い内容となれば政策運営への不透明感が改めて意識される場面もありそうだ。

 加ドルは、底堅い国内景気と対米通商問題の綱引きが続く展開となりそうだ。5月GDPは前月比0.3%増と市場予想を上回り、4月分も上方修正されたことで、4-6月期の成長率は年率3%台半ばに達する可能性が意識されている。ただ、ワールドカップ関連需要や原油高など一時的な押し上げ要因も指摘されており、市場は景気の持続性を慎重に見極める姿勢を崩していない。

 来週、加国内で6月住宅建設許可指数や6月卸売売上高など内需関連指標が予定されているほか、トランプ米政権との通商交渉を巡る報道も引き続き注目される。また、資源国通貨である加ドルは原油相場の影響も受けやすく、中東情勢を背景としたエネルギー価格の変動が続けば相場の振れも大きくなりやすい。堅調な景気指標が確認されれば加ドルを支える要因となる一方、米国との通商問題が再び意識される局面では上値を抑えられる展開も想定しておきたい。

8月3日週の回顧
 対ドルでは週末の米雇用統計待ちムードが強く、独自の手がかりも乏しかったこともあり、ポンドドルは1.34ドル台で小幅の上下にとどまり、ドル/加ドルも1.40加ドル台を中心に値動きは限られた。

 対円では前週に続き週明けは円買い介入が入ったような動きとなると、ポンド円は209円半ば、加ドル円は110円後半まで一時急落したが、介入に絡んだ動きが一服するとそれぞれ213円台、113円台まで持ち直している。(了)
(執筆:8月7日、9:00)
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