週間為替展望(ドル/ユーロ)日米の金融政策発表に注目

◆ドル円、日銀の利上げ幅や日銀総裁の会見内容に警戒
◆ドル円、FOMCは政策の見極めとFRB議長の会見に注目
◆ユーロドル、ECBの追加利上げ期待が支え

予想レンジ
ドル円   152.00-157.50円
ユーロドル 1.1400-1.1800ドル

9月14日週の展望
 来週のドル円は、日米金融政策の発表を受けて荒い値動きとなりそうだ。まず日銀は、利上げ幅と今後の追加利上げへの姿勢が最大の焦点となっている。一部で急速に浮上している0.50%への大幅利上げが現実のものとなれば、サプライズ感から急速な円買い・ドル売りを誘発する展開が想定される。仮に通常の0.25%利上げにとどまった場合でも、植田日銀総裁が会見で今後の継続的な利上げに前向きな姿勢を示せば、日米金利差の縮小を強く意識した円高・ドル安圧力が強まる公算が大きい。一方で、追加引き締めに対して慎重な姿勢や弱気な姿勢が目立つ結果となれば、一旦の材料出尽くし感から一転して円売りが優勢となる場面も警戒される。

 米連邦公開市場委員会(FOMC)では、10日に発表された8月米PPIを受けて、0.25%の利上げ実施が7割程度まで急速に織り込まれる状況にある。市場の想定通りに利上げが決定された場合、視線はウォーシュFRB米連邦準備理事会(FRB)議長が示す今後の政策軌道やインフレ認識へと急速に移行することになる。仮に政策金利が据え置かれた場合は大きなサプライズとなり、FRBの姿勢に対する不透明感から市場の動揺を招き、強いドル安圧力が生じるリスクをはらむ。

 さらに、ベッセント米財務長官による円安是正に向けた様々な圧力や牽制発言が継続している点もドル円にとって根強い重しとして意識されやすい。これらの発言は実質的にドル高・円安を制限する要因として効きやすく、一連の中銀イベントを通過した後も、為替面での圧力に対する警戒感からドル円の上値は限定的なものとなりそうだ。

 ユーロドルは、FOMCを通過した後のドルの全体的な方向感に大きく左右される展開が見込まれる。欧州中央銀行(ECB)は今週の理事会で利上げを実施した上、ラガルドECB総裁がタカ派的な見解を明確に表明した。これを受けて市場では10月にも追加利上げが行われるとの観測が浮上しており、ユーロ自体の下値を支える強固な要因として機能している。もっとも、米国の政策決定や要人発言を受けたドル側の振れ幅がユーロドルの主たる値動きを規定する構造に変わりはなく、ユーロ独自の買い材料が支えとなりつつも相場の主導権は依然としてドル側に握られる展開が予想される。

9月7日週の回顧
 ドル円は、米国による円安是正圧力や日銀の大幅利上げ観測などから売りが先行。週前半には一時152.89円まで下げ足を速めた。もっとも、上野厚労相からGPIF運用について「3月には見直し必要ないと判断」との発言が伝わると売りは一服。週後半にかけては米長期金利の急騰を受けて154円台半ばまで持ち直した。

 ユーロドルは方向感がない。欧州金利上昇を受けて週半ばに1.1654ドルまで上げたが、良好な8月米PPIを受けて1.1592ドルまで失速。一方で、タカ派的なECBの政策発表が下値を支えた。(了)

(執筆:9月11日、9:00)
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