週間為替展望(ポンド/加ドル)-ポンド、インフレ指標で利上げ見極め
◆ポンド、CPIと雇用指標が焦点
◆加ドル、雇用悪化後のCPIに注目
◆加ドル、米加通商摩擦が引き続き重し
予想レンジ
ポンド円 207.00-211.50円
加ドル円 110.00-112.50円
10月19日週の展望
来週のポンドは21日発表の9月消費者物価指数(CPI)を中心に、20日の雇用関連指標を見極める展開となりそうだ。イングランド銀行(英中銀、BOE)ではインフレ圧力への警戒が続いており、市場では11月の利上げ観測が意識されている。一方、ピルBOEチーフエコノミストは14日、市場が織り込む今後1年間で4回の利上げに懐疑的な見方を示した。利上げ期待がポンドを下支えする一方、金融引き締めが大幅に進むとの見方には慎重な姿勢も残っている。
8月CPIは前年比3.1%と、7月の2.9%から上昇した。来週の9月CPIがさらに加速すれば、インフレの根強さが意識され、利上げ観測の強まりからポンド買いにつながる可能性がある。一方、物価上昇が鈍化し、雇用や賃金の減速も確認されれば、過度な利上げ期待が後退し、ポンドの上値を抑えそうだ。23日には小売売上高や10月製造業・サービス部門購買担当者景気指数(PMI)速報値の発表も予定されており、物価だけでなく消費や企業活動の底堅さも確認したい。
もっとも、英長期金利の上昇や財政運営への懸念は引き続き注意が必要だ。金利上昇は利上げ観測を通じてポンドを支える半面、企業や家計の借り入れ負担を高め、景気を下押しする可能性がある。28日の予算案を控え、財政健全化策の内容を巡る思惑も残る。来週はCPIなどの結果を受けた金融政策見通しの変化を軸に、英長期金利や米金利、原油相場の動向をにらむ展開となりそうだ。
加ドルは9月雇用統計の悪化を受け、19日の9月CPIが注目される。カナダの9月雇用者数は約6万8300人減少し、失業率も6.5%へ上昇した。労働市場の弱さを受けてカナダ中銀(BOC)の金融政策を巡る見方が揺れており、物価動向が次の焦点となる。9月CPIは総合指数が前年比3.2%と8月の3.0%から上昇し、コア指標も一部で伸びが加速する見通しだ。CPIが予想を上回ればインフレ警戒から利上げ観測が持ち直し、加ドルの支援材料となり得る。一方、物価の伸びが鈍化すれば、雇用悪化と合わせて景気減速への懸念が強まり、加ドル売りにつながりやすい。
また、米国との通商摩擦も加ドルの重しとなる。関税を巡る不透明感が長引けば、カナダの輸出や企業投資、雇用への悪影響が懸念される。一方、中東情勢などを背景に原油価格が上昇すれば、資源輸出国であるカナダには支援材料となる。ただし、原油高が国内物価を押し上げれば金融政策判断を複雑にする面もある。来週はCPIを通じてBOCの政策見通しを探りながら、米加通商協議や原油相場の動向に左右される展開となりそうだ。
10月12日週の回顧
9月米CPI・PPIは予想比上振れしたが、米長期金利の上昇が一段落しドルは伸び悩んだ。ポンドドルは1.31ドル前半で下げ渋り、ドル/加ドルは昨年4月以来の加ドル安水準となる1.4300加ドルで上昇が一服した。ドル円の方向感が鈍かったこともあり、ポンド円は208円前半-210円前半のレンジで振幅し、加ドル円は111円を挟んで小幅の上下にとどまった。(了)
(執筆:10月16日、9:00)
◆加ドル、雇用悪化後のCPIに注目
◆加ドル、米加通商摩擦が引き続き重し
予想レンジ
ポンド円 207.00-211.50円
加ドル円 110.00-112.50円
10月19日週の展望
来週のポンドは21日発表の9月消費者物価指数(CPI)を中心に、20日の雇用関連指標を見極める展開となりそうだ。イングランド銀行(英中銀、BOE)ではインフレ圧力への警戒が続いており、市場では11月の利上げ観測が意識されている。一方、ピルBOEチーフエコノミストは14日、市場が織り込む今後1年間で4回の利上げに懐疑的な見方を示した。利上げ期待がポンドを下支えする一方、金融引き締めが大幅に進むとの見方には慎重な姿勢も残っている。
8月CPIは前年比3.1%と、7月の2.9%から上昇した。来週の9月CPIがさらに加速すれば、インフレの根強さが意識され、利上げ観測の強まりからポンド買いにつながる可能性がある。一方、物価上昇が鈍化し、雇用や賃金の減速も確認されれば、過度な利上げ期待が後退し、ポンドの上値を抑えそうだ。23日には小売売上高や10月製造業・サービス部門購買担当者景気指数(PMI)速報値の発表も予定されており、物価だけでなく消費や企業活動の底堅さも確認したい。
もっとも、英長期金利の上昇や財政運営への懸念は引き続き注意が必要だ。金利上昇は利上げ観測を通じてポンドを支える半面、企業や家計の借り入れ負担を高め、景気を下押しする可能性がある。28日の予算案を控え、財政健全化策の内容を巡る思惑も残る。来週はCPIなどの結果を受けた金融政策見通しの変化を軸に、英長期金利や米金利、原油相場の動向をにらむ展開となりそうだ。
加ドルは9月雇用統計の悪化を受け、19日の9月CPIが注目される。カナダの9月雇用者数は約6万8300人減少し、失業率も6.5%へ上昇した。労働市場の弱さを受けてカナダ中銀(BOC)の金融政策を巡る見方が揺れており、物価動向が次の焦点となる。9月CPIは総合指数が前年比3.2%と8月の3.0%から上昇し、コア指標も一部で伸びが加速する見通しだ。CPIが予想を上回ればインフレ警戒から利上げ観測が持ち直し、加ドルの支援材料となり得る。一方、物価の伸びが鈍化すれば、雇用悪化と合わせて景気減速への懸念が強まり、加ドル売りにつながりやすい。
また、米国との通商摩擦も加ドルの重しとなる。関税を巡る不透明感が長引けば、カナダの輸出や企業投資、雇用への悪影響が懸念される。一方、中東情勢などを背景に原油価格が上昇すれば、資源輸出国であるカナダには支援材料となる。ただし、原油高が国内物価を押し上げれば金融政策判断を複雑にする面もある。来週はCPIを通じてBOCの政策見通しを探りながら、米加通商協議や原油相場の動向に左右される展開となりそうだ。
10月12日週の回顧
9月米CPI・PPIは予想比上振れしたが、米長期金利の上昇が一段落しドルは伸び悩んだ。ポンドドルは1.31ドル前半で下げ渋り、ドル/加ドルは昨年4月以来の加ドル安水準となる1.4300加ドルで上昇が一服した。ドル円の方向感が鈍かったこともあり、ポンド円は208円前半-210円前半のレンジで振幅し、加ドル円は111円を挟んで小幅の上下にとどまった。(了)
(執筆:10月16日、9:00)
