週間為替展望(ドル/ユーロ)-ドル円、原油価格や長期金利動向に注目
◆ドル円、9月全国CPIの上振れに注意
◆ドル円、原油価格や日米長期金利の動向に注目
◆ユーロドル、10月ユーロ圏製造業・サービス業PMIに注目
予想レンジ
ドル円 156.50-159.50円
ユーロドル 1.1050-1.1300ドル
10月19日週の展望
来週のドル円相場は、米国のインフレ粘着性を背景にした長期金利の動向や、緊迫化する中東情勢を受けた原油価格の推移を睨みながら、上値の重さを探る神経質な展開が予想される。
米国の9月消費者物価指数(CPI)が市場予想を上振れたことで、市場では一時的にFRBの追加利上げ観測が再燃する場面がみられた。しかし、27日〜28日の米連邦公開市場委員会(FOMC)に向けたブラックアウト期間を前に、FRB指導部からは「足元のインフレ上振れのみを理由とした利上げの緊急性は低い」といった慎重なスタンスも相次いで示されている。当面は高金利環境が維持されるとの見方がドルを支える一方で、政策金利の据え置き観測が優勢となる中では、長期金利の急上昇が一服してドル円が200日移動平均線付近で上値を押さえられる可能性に留意しておきたい。地政学的リスクに伴う原油価格の動向も、ドル円の方向感を左右する重要な鍵となる。イランを巡る紛争懸念などから、NY原油先物価格が上昇基調にあり、中東情勢の緊迫化を受けてエネルギー価格の高止まりが意識されやすい状況にある。原油高の長期化は米国のインフレ圧力を下支えする反面、本邦にとっては貿易赤字の拡大を通じた実需の円売り圧力を生みやすい。ただし、市場全体がリスク回避姿勢を強めた場合には、逃避買いとしてのドル買いと円買いが交錯し、一方向に値が動きにくくなる局面も想定されるが、突発的なニュースによる乱高下への警戒は怠れない。9月全国消費者物価指数(CPI)は、先行指標である東京都区部CPIが、8カ月ぶりに2%を上回ったことで、上振れの可能性に警戒しておきたい。
ユーロドルは、フランスの財政悪化と政治的不確実性が重石となり、フランス発の欧州金融危機再発への警戒感などから、下落基調を継続しやすい地合いが続くと予想される。フランスの2026年財政赤字見通しがGDP比5.4%へと悪化するなか、予算案の成立を巡る政治的な不透明感が強まっている。ドイツ国債とフランス国債の利回り格差が拡大傾向にあり、市場では仏国債の格下げリスクに対する警戒感が根強くくすぶっている。本邦機関投資家によるフランス国債の売却の動きが強まれば、ユーロ安・円高の動きに拍車をかける要因ともなり得るため、欧州債市場の動向には警戒しておきたい。欧州中央銀行(ECB)理事会を前に、10月のZEW景況指数やユーロ圏製造業・サービス業PMIなどが軒並み低調な結果となれば、景気冷え込み懸念が一段と意識され、利上げ観測が後退することで、ユーロの下落に拍車がかかる展開も想定しておきたい。
10月12日週の回顧
ドル円は、9月米CPIが予想を上回ると158.95円まで上昇したものの、米10年債利回りが一転急低下すると157.55円まで戻り売りに押された。その後は再び158円台前半まで買い戻されている。タカ派の小枝日銀審議委員が、中立金利水準を2%台と示唆して追加利上げに前向きな見解を示したことも円買い要因となった。ユーロドルは、米長期金利の上昇を受けて1.1113ドルまで下落した後、米金利の一転低下につれて一時1.1241ドルまで買い戻された。(了)
(執筆:10月16日、9:00)
◆ドル円、原油価格や日米長期金利の動向に注目
◆ユーロドル、10月ユーロ圏製造業・サービス業PMIに注目
予想レンジ
ドル円 156.50-159.50円
ユーロドル 1.1050-1.1300ドル
10月19日週の展望
来週のドル円相場は、米国のインフレ粘着性を背景にした長期金利の動向や、緊迫化する中東情勢を受けた原油価格の推移を睨みながら、上値の重さを探る神経質な展開が予想される。
米国の9月消費者物価指数(CPI)が市場予想を上振れたことで、市場では一時的にFRBの追加利上げ観測が再燃する場面がみられた。しかし、27日〜28日の米連邦公開市場委員会(FOMC)に向けたブラックアウト期間を前に、FRB指導部からは「足元のインフレ上振れのみを理由とした利上げの緊急性は低い」といった慎重なスタンスも相次いで示されている。当面は高金利環境が維持されるとの見方がドルを支える一方で、政策金利の据え置き観測が優勢となる中では、長期金利の急上昇が一服してドル円が200日移動平均線付近で上値を押さえられる可能性に留意しておきたい。地政学的リスクに伴う原油価格の動向も、ドル円の方向感を左右する重要な鍵となる。イランを巡る紛争懸念などから、NY原油先物価格が上昇基調にあり、中東情勢の緊迫化を受けてエネルギー価格の高止まりが意識されやすい状況にある。原油高の長期化は米国のインフレ圧力を下支えする反面、本邦にとっては貿易赤字の拡大を通じた実需の円売り圧力を生みやすい。ただし、市場全体がリスク回避姿勢を強めた場合には、逃避買いとしてのドル買いと円買いが交錯し、一方向に値が動きにくくなる局面も想定されるが、突発的なニュースによる乱高下への警戒は怠れない。9月全国消費者物価指数(CPI)は、先行指標である東京都区部CPIが、8カ月ぶりに2%を上回ったことで、上振れの可能性に警戒しておきたい。
ユーロドルは、フランスの財政悪化と政治的不確実性が重石となり、フランス発の欧州金融危機再発への警戒感などから、下落基調を継続しやすい地合いが続くと予想される。フランスの2026年財政赤字見通しがGDP比5.4%へと悪化するなか、予算案の成立を巡る政治的な不透明感が強まっている。ドイツ国債とフランス国債の利回り格差が拡大傾向にあり、市場では仏国債の格下げリスクに対する警戒感が根強くくすぶっている。本邦機関投資家によるフランス国債の売却の動きが強まれば、ユーロ安・円高の動きに拍車をかける要因ともなり得るため、欧州債市場の動向には警戒しておきたい。欧州中央銀行(ECB)理事会を前に、10月のZEW景況指数やユーロ圏製造業・サービス業PMIなどが軒並み低調な結果となれば、景気冷え込み懸念が一段と意識され、利上げ観測が後退することで、ユーロの下落に拍車がかかる展開も想定しておきたい。
10月12日週の回顧
ドル円は、9月米CPIが予想を上回ると158.95円まで上昇したものの、米10年債利回りが一転急低下すると157.55円まで戻り売りに押された。その後は再び158円台前半まで買い戻されている。タカ派の小枝日銀審議委員が、中立金利水準を2%台と示唆して追加利上げに前向きな見解を示したことも円買い要因となった。ユーロドルは、米長期金利の上昇を受けて1.1113ドルまで下落した後、米金利の一転低下につれて一時1.1241ドルまで買い戻された。(了)
(執筆:10月16日、9:00)
