週間為替展望(豪ドル/ZAR)-豪ドル、CPIが追加利上げ観測を左右
◆豪ドル、7-9月期CPI次第で追加利上げ観測強まるか
◆NZドル、MPCは利上げの有無に加え先行きの政策姿勢に注目
◆ZAR、MTBPSで示された財政規律が支え
予想レンジ
豪ドル円 108.50-112.00円
南ア・ランド円 9.40-9.70円
10月26日週の展望
豪ドルは、RBA(豪州準備銀行)による追加利上げ観測や金融引き締め姿勢の長期化が強い支援材料となり、底堅い展開を辿る公算が大きい。
来週は28日に発表される豪州の9月および7-9月期消費者物価指数(CPI)が最大の焦点となる。21日にはハウザーRBA副総裁が7-9月期CPIのトリム平均値の上昇を予想するなど、根強いインフレ圧力への強い警戒感を示した。前回会合での利上げに続き、26日のジョーンズRBA総裁補の講演でもタカ派的な姿勢が強調されれば、市場では追加利上げへの織り込みがさらに進むだろう。足元の豪州労働市場の力強さもインフレの高止まりを支える要因となっており、次回会合での連続利上げに対する警戒感は根強い。週末にかけては29日の7-9月期輸出入物価指数、30日の7-9月期卸売物価指数(PPI)と物価関連指標の発表が相次ぐが、総合的なインフレ圧力が改めて確認されれば、豪ドルの下値を力強く支え、上値を試す展開へ向かわせそうだ。
NZドルは利上げ決定後の材料出尽くしや戻りの鈍い足取りに注意したい。28日にはRBNZ(NZ準備銀行)の金融政策委員会(MPC)が予定されており、政策金利を0.25%引き上げて3.00%とする利上げが優勢とみられている。しかし、22日発表の7-9月期CPIが前年比3.7%と予測を下回ったことで、今回は据え置かれ、利上げが12月に先送りされる観測も根強く残る。織り込み済みの利上げが実施された場合でも、声明で先々の追加利上げに対して慎重な姿勢が示されれば、NZドルは材料出尽くしから売られる可能性があるだろう。逆に、12月以降の継続的な利上げ姿勢が力強く示唆された場合には、買いを後押しする支援材料となりそうだ。
南アフリカ・ランドは、財政規律への評価の高まりやインフレ圧力の緩和期待を背景に下値は支えられるだろう。ゴドンワナ南ア財務相が発表した中期予算政策声明(MTBPS)では、税収増を背景に歳入見通しが上方修正され、大規模な減税などの財政拡張を避けて健全性を維持したことが好感されている。さらに、11月および12月に予定される燃料税の段階的な引き下げは、燃料価格を抑えて国内のインフレ圧力を和らげる要因として評価されやすい。29日の9月卸売物価指数(PPI)や30日の9月貿易収支で経済の底堅さが確認されれば、財政と物価の両面での安心感からランド買いを後押しする公算が大きい。
10月19日週の回顧
豪ドルは、ハウザーRBA副総裁のタカ派発言が支えとなり、対ドルでは先月下旬以来となる0.7030ドル台に乗せた。対円でも111円台に乗せたものの、株安を中心としたリスク回避の動きから109円半ばまで押し戻された。なお、対NZドルでは週序盤は売りが優勢だったが、NZのCPIが予想を下回ったことで下げ渋った。
ZARは対ドル、対円ともに上値が抑えられた。日米欧が財政不安を抱える中、MTBPSを受けて南アの財政政策への評価が高まり、ZAR買いが先行した。ただ、週後半はリスク回避の動きが強まると、対円では9.67円から9.48円まで下落した。(了)
(執筆:10月23日、9:00)
(越後)
◆NZドル、MPCは利上げの有無に加え先行きの政策姿勢に注目
◆ZAR、MTBPSで示された財政規律が支え
予想レンジ
豪ドル円 108.50-112.00円
南ア・ランド円 9.40-9.70円
10月26日週の展望
豪ドルは、RBA(豪州準備銀行)による追加利上げ観測や金融引き締め姿勢の長期化が強い支援材料となり、底堅い展開を辿る公算が大きい。
来週は28日に発表される豪州の9月および7-9月期消費者物価指数(CPI)が最大の焦点となる。21日にはハウザーRBA副総裁が7-9月期CPIのトリム平均値の上昇を予想するなど、根強いインフレ圧力への強い警戒感を示した。前回会合での利上げに続き、26日のジョーンズRBA総裁補の講演でもタカ派的な姿勢が強調されれば、市場では追加利上げへの織り込みがさらに進むだろう。足元の豪州労働市場の力強さもインフレの高止まりを支える要因となっており、次回会合での連続利上げに対する警戒感は根強い。週末にかけては29日の7-9月期輸出入物価指数、30日の7-9月期卸売物価指数(PPI)と物価関連指標の発表が相次ぐが、総合的なインフレ圧力が改めて確認されれば、豪ドルの下値を力強く支え、上値を試す展開へ向かわせそうだ。
NZドルは利上げ決定後の材料出尽くしや戻りの鈍い足取りに注意したい。28日にはRBNZ(NZ準備銀行)の金融政策委員会(MPC)が予定されており、政策金利を0.25%引き上げて3.00%とする利上げが優勢とみられている。しかし、22日発表の7-9月期CPIが前年比3.7%と予測を下回ったことで、今回は据え置かれ、利上げが12月に先送りされる観測も根強く残る。織り込み済みの利上げが実施された場合でも、声明で先々の追加利上げに対して慎重な姿勢が示されれば、NZドルは材料出尽くしから売られる可能性があるだろう。逆に、12月以降の継続的な利上げ姿勢が力強く示唆された場合には、買いを後押しする支援材料となりそうだ。
南アフリカ・ランドは、財政規律への評価の高まりやインフレ圧力の緩和期待を背景に下値は支えられるだろう。ゴドンワナ南ア財務相が発表した中期予算政策声明(MTBPS)では、税収増を背景に歳入見通しが上方修正され、大規模な減税などの財政拡張を避けて健全性を維持したことが好感されている。さらに、11月および12月に予定される燃料税の段階的な引き下げは、燃料価格を抑えて国内のインフレ圧力を和らげる要因として評価されやすい。29日の9月卸売物価指数(PPI)や30日の9月貿易収支で経済の底堅さが確認されれば、財政と物価の両面での安心感からランド買いを後押しする公算が大きい。
10月19日週の回顧
豪ドルは、ハウザーRBA副総裁のタカ派発言が支えとなり、対ドルでは先月下旬以来となる0.7030ドル台に乗せた。対円でも111円台に乗せたものの、株安を中心としたリスク回避の動きから109円半ばまで押し戻された。なお、対NZドルでは週序盤は売りが優勢だったが、NZのCPIが予想を下回ったことで下げ渋った。
ZARは対ドル、対円ともに上値が抑えられた。日米欧が財政不安を抱える中、MTBPSを受けて南アの財政政策への評価が高まり、ZAR買いが先行した。ただ、週後半はリスク回避の動きが強まると、対円では9.67円から9.48円まで下落した。(了)
(執筆:10月23日、9:00)
(越後)
