週間為替展望(豪ドル/ZAR)-豪ドル、追加利上げに慎重な見方も

◆豪ドル、RBAは予想通りに利上げを実施
◆豪ドル、追加利上げに慎重な見方も
◆ZAR、ガソリン価格の高騰がインフレ圧力と景気下押しリスクに

予想レンジ
豪ドル円 107.50-111.00円
南ア・ランド円 9.30-9.60円

10月5日週の展望
 来週の豪ドル相場は、利上げ一巡感と外部環境の不透明感から上値の重い展開となりそうだ。豪準備銀行(RBA)は9月28-29日の理事会で政策金利を4.60%へ引き上げる決定を下した。声明文では「インフレ率は依然として高すぎる」とし、高インフレの定着防止に向けて必要に応じた追加利上げの可能性を示唆した。
しかし、ブロックRBA総裁は会見で「インフレ圧力が長期化する」と警戒を示しつつも、「インフレ率が低下すれば追加利上げが不要となる可能性もある」と言及した。市場では追加引き締めへの慎重な姿勢が意識され、豪金利の上昇を抑える要因となっている。
さらに、外部環境も豪ドルの上値を圧迫する。米10年債利回りが24年ぶりの高水準となる5.34%まで上昇するなか、米長期金利の高止まりがドル買い圧力を支えている。加えて、日米当局者による円安けん制発言を受け、ドル円相場では介入警戒感が根強い。ドル円の急変動がリスクオフを誘発した場合、豪ドル円をはじめとするクロス円全体へ下押し圧力が波及するリスクには引き続き注意を払いたい。
南アフリカ・ランド(ZAR)は、エネルギーコスト高騰に伴うインフレ懸念と景気減速リスクが重石となり、伸び悩む展開となりそうだ。9月30日に発表された8月卸売物価指数(PPI)は前年比5.0%と前月(5.7%)から鈍化したものの、燃料価格の上昇によりガソリン価格が国内史上最高値を更新する見通しとなっており、手放しでの楽観は禁物だ。
中東情勢を巡る不透明感が拭えないなか、ガソリン価格の高騰は輸送・製造コストの上昇を介して消費者物価指数(CPI)へインフレ圧力を再燃させる懸念がある。加えて、ガソリン高は家計の購買力を削ぎ企業コストを圧迫するため、足もとの景気を大きく下押しする要素となる。利上げ効果が景気悪化懸念で相殺されやすいなか、上述した米長期金利高や介入警戒感の漂うドル円の乱高下といった外部環境の重石も重なり、対ドル・対円ともに上値の重い推移を余儀なくされそうだ。

9月28日週の回顧
 豪ドルは対ドル・対円でともに弱含み。米長期金利の上昇によって全般にドル買いが進むなか、対ドルでは0.69ドル台前半と7月29日以来の安値を更新した。対円でも8月3日につけた直近安値の109.24円を下抜けて、一時108円台後半まで下落する場面があった。
ZARも今週はさえない動きとなった。対ドルでは16.62ZAR台まで上値を伸ばし、8月3日以来の水準までドル高・ZAR安が進行。ZAR円は9.5-9.6円台のレンジが続いたが、週末にかけては9.4円台まで下押ししている。(了)

(執筆:10月2日、9:00)
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