週間為替展望(豪ドル/ZAR)-豪ドル、RBA理事会議事要旨に注目

◆豪ドル、RBAの金融引き締め姿勢後退ならば重しに
◆豪雇用統計、労働市場のひっ迫状況を見極める必要
◆ZAR、南ア国内の電力供給がさらに不安定となる可能性も

予想レンジ
豪ドル円 92.50-97.00円
南ア・ランド円 7.90-8.40円

8月15日週の展望
 豪ドルは底堅い展開か。米国のインフレピークアウト期待が高まったことでドル円が軟化傾向にあるものの、対ドルでの豪ドル買いがそれを相殺。足もとで豪ドル円はやや方向感を欠いた動きとなっているが、基本的には日豪の金融政策の方向性の違いが相場を下支えすることになりそうだ。

 来週には8月豪準備銀行(RBA)理事会の議事要旨が公表予定。理事会後の声明文では「今後も金融正常化に向けて進むことを見込む」としながらも、「あらかじめ設定された軌道上にあるわけではない」という文言を付け加えたことで、公表後には一時豪ドルが弱含んでいる。今回のRBA議事要旨では、改めて中銀の金融政策の方向性を確認しておきたい。相場の焦点が各国の金融政策に集まっている以上、RBAの金融引き締め姿勢が後退するような内容であれば、豪ドルにとって重しとなる可能性もありそうだ。

 一方で、RBAは今月の声明文で「労働市場はここ数年来で最もひっ迫した状態にあり、雇用は堅調に推移し、失業率は当初の予想を上回る速さで低下している」「労働需要を示す先行指標も依然として好調」と述べたうえで、「それによって今後しばらくは賃金の伸びが強まることが予想される」との見解を表明している。豪労働市場のひっ迫が今後のインフレ懸念へとつながる可能性も否定できないため、来週に公表予定の7月分の雇用統計がRBAの声明文に沿った内容となるかについても注目しておきたい。

 来週の経済指標では16日に8月分のRBA理事会の議事要旨、18日に7月雇用統計が発表される。また、NZからは17日にNZ準備銀行(RBNZ)の金融政策が公表される予定となっている。

 南アフリカ・ランド(ZAR)は神経質な動きか。南アからは需要な経済指標の発表がなく、米金利やドル相場などの動向に左右される展開が続いている。もっとも、南ア国内では今週も電力の負荷制限が実施されたほか、国営電力会社エスコムが提案した消費者向けの新しい料金体系によって、今後は同国における電力供給が一段と不安定になるとの懸念もあり、国内情勢についてネガティブな材料が多い点には留意したい。なお、来週の経済指標では17日に6月小売売上高が発表される。

8月8日週の回顧
 豪ドルは神経質な動きとなった。米インフレの動向に市場の注目が集まるなか、米CPIの公表後にはドル売りが急ピッチで進み、対ドルでは6月以来となる0.71ドル台を回復。一方、対円では週明けから買い先行となったものの、米CPI後はドル円が大幅に下落した影響もあり、94.00円を挟んだ水準で上下した。

 ZARも対ドルでは16ZAR台前半までドル売り・ZAR買いが進行。対円でもドル円が下落した影響から値動きが荒くなる場面があったものの、1カ月超ぶりとなる8.23円まで強含む場面があった。(了)
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