欧州マーケットダイジェスト・5日 株小動き・金利低下・ドル下げ渋り

(5日終値:6日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=150.09円(5日15時時点比▲0.40円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=162.99円(▲0.34円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0860ドル(△0.0007ドル)
FTSE100種総合株価指数:7646.16(前営業日比△5.83)
ドイツ株式指数(DAX):17698.40(▲17.77)
10年物英国債利回り:4.011%(▲0.106%)
10年物独国債利回り:2.323%(▲0.069%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
1月仏鉱工業生産
前月比                ▲1.1%     0.4%・改
2月仏サービス部門PMI改定値     48.4       48.0
2月独サービス部門PMI改定値      48.3       48.2
2月ユーロ圏サービス部門PMI改定値   50.2       50.0
2月英サービス部門PMI改定値      53.8       54.3
1月ユーロ圏卸売物価指数(PPI)
前月比                ▲0.9%    ▲0.9%・改
前年比                ▲8.6%    ▲10.7%・改

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は下げ渋り。米長期金利の低下などを受けて円買い・ドル売りが先行。2月米ISM非製造業景況指数が52.6と予想の53.0を下回り、1月米製造業新規受注が前月比3.6%減と予想の2.9%減より弱い内容だったことが伝わると全般ドル売りが活発化し、前日の安値149.84円を下抜けて一時149.71円まで値を下げた。市場では「パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言や2月米雇用統計といった重要イベントを明日以降に控えて、ポジション調整目的の売りが出た」との声も聞かれた。
 ただ、売りはあくまでポジション調整の域を出ず長続きしなかった。米長期金利の低下が一服したことも相場を下支えし、2時前には150.23円付近まで下げ幅を縮めた。

・ユーロドルは小幅高。7日の欧州中央銀行(ECB)定例理事会を前に積極的な取引が手控えられる中、しばらくはもみ合いの展開が続いた。NY市場に入ると、米ISM非製造業景況指数の下振れをきっかけにユーロ買い・ドル売りが優勢となり、24時過ぎに一時1.0876ドルと日通し高値を付けた。もっとも、そのあとは米長期金利の低下幅縮小に伴って1.0858ドル付近まで押し戻された。

・ユーロ円は弱含み。ドル円の下落をきっかけに円買い・ユーロ売りが優勢になると、24時過ぎに一時162.69円と本日安値を付けたが、売り一巡後はじりじりと下値を切り上げた。ドル円の下げ渋りにつれた。

・代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインは一転下落した。対ドルで一時6万9191ドル前後、対円では1034万円台といずれも史上最高値を更新したものの、最高値を更新した達成感から利益確定目的の売りが出ると失速した。対ドルでは一時6万3421ドル前後まで下落したほか、対円では955万円台まで売られた。

・ロンドン株式相場は小反発。6日の春季財政報告を前に積極的な売買が手控えられると、前日終値を挟んだ狭いレンジ取引に終始した。電力・ガス供給のナショナル・グリッドや電力のSSEなど公益企業株が買われた一方、ハルマやセイジ・グループなど情報技術セクターの下落が目立った。

・フランクフルト株式相場は小幅ながら続落。パウエルFRB議長の議会証言やECB定例理事会といった重要イベントを6日以降に控えて、積極的な取引は手控えられた。個別ではバイエル(7.57%安)やシーメンス・エナジー(1.96%安)、DHLグループ(1.69%安)などの下げが目立った。

・欧州債券相場は上昇。米債高につれた。

(中村)
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