欧州マーケットダイジェスト・12日 独株最高値・ドル高

(12日終値:13日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=147.78円(12日15時時点比△0.26円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=161.37円(△0.01円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0919ドル(▲0.0019ドル)
FTSE100種総合株価指数:7747.81(前営業日比△78.58)
ドイツ株式指数(DAX):17965.11(△218.84)
10年物英国債利回り:3.946%(▲0.025%)
10年物独国債利回り:2.330%(△0.027%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
2月独消費者物価指数(CPI)改定値
前月比                0.4%       0.4%
前年比                2.5%       2.5%
2月英雇用統計
失業率                4.0%       4.0%
失業保険申請件数          1.68万件    0.31万件・改
11-1月英失業率(ILO方式)      3.9%       3.8%

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は上昇。2月米消費者物価指数(CPI)が前月比0.4%/前年比3.2%、エネルギーと食品を除くコア指数が前月比0.4%/前年比3.8%と予想より強い内容だったことが分かると全般ドル買いが先行し、一時148.12円と日通し高値を付けた。ただ、米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.07%台まで低下すると一転ドル売りが優勢となり147.07円付近まで急失速した。
 もっとも、米10年債利回りが再び上昇するとドル円にも買いが入り、147円台後半まで持ち直している。なお、米10年債利回りは低調な米10年債入札を受けて、4.17%台まで上昇する場面があった。

・ユーロドルは弱含み。2月米CPI発表直後は売買が交錯し、22時40分頃に1.0944ドルと日通し高値を付けた。ただ、前日の高値1.0953ドルが目先レジスタンスとして働くと失速。米長期金利が上昇すると全般ドル買いが優勢となり、22時30分過ぎに一時1.0902ドルと日通し安値を付けた。もっとも、節目の1.0900ドルがサポートとして意識されると下げ渋っている。

・ポンドドルは一時1.2746ドルまで下落した。2月英雇用統計で賃金の伸び率が鈍化したことが分かると、英中銀(BOE)の利下げ観測が高まりポンド売りが広がった。対ユーロでは0.8555ポンドまでポンド安に振れた。

・ユーロ円は一進一退。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は方向感が出なかった。欧州時間の安値は夕刻に付けた160.88円付近で高値は21時30分頃に付けた161.57円。

・ロンドン株式相場は続伸し、昨年5月以来の高値で取引を終えた。2月英雇用統計で賃金の伸び率が鈍化したことが分かると、BOEの利下げが近づいているとの見方が広がり株買いが広がった。HSBCやバークレイズなど金融株が買われたほか、BPやシェルなどエネルギー株が値上がりした。半面、セグロやユナイト・グループなど不動産株が値を下げた。

・フランクフルト株式相場は3日ぶりに反発し、史上最高値を更新した。欧州中央銀行(ECB)による早期利下げ観測を背景に買いが広がった。個別ではポルシェ(11.47%高)やドイツ銀行(4.66%高)、ポルシェ・オートモービル・ホールディング(4.25%高)などの上昇が目立った。

・欧州債券相場は英国債が上昇した半面、独国債が下落した。

(中村)
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