NYマーケットダイジェスト・5日 株安・金利低下・円高

(5日終値)
ドル・円相場:1ドル=150.05円(前営業日比▲0.48円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=162.91円(▲0.51円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0857ドル(△0.0001ドル)
ダウ工業株30種平均:38585.19ドル(▲404.64ドル)
ナスダック総合株価指数:15939.59(▲267.92)
10年物米国債利回り:4.15%(▲0.06%)
WTI原油先物4月限:1バレル=78.15ドル(▲0.59ドル)
金先物4月限:1トロイオンス=2141.9ドル(△15.6ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)         <発表値>   <前回発表値>
2月米サービス部門PMI改定値      52.3       51.3
2月米総合PMI改定値          52.5       51.4
2月米ISM非製造業指数         52.6       53.4
1月米製造業新規受注(前月比)    ▲3.6%     ▲0.3%・改

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は3日ぶりに反落。米長期金利の低下などを手掛かりに円買い・ドル売りが先行。2月米ISM非製造業景況指数が52.6と予想の53.0を下回り、1月米製造業新規受注が前月比3.6%減と予想の2.9%減より弱い内容だったことが伝わると全般ドル売りが活発化し、前日の安値149.84円を下抜けて一時149.71円まで値を下げた。市場では「パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言や2月米雇用統計といった重要イベントを明日以降に控えて、ポジション調整目的の売りが出た」との声も聞かれた。
 米長期金利の低下が一服すると150.23円付近まで下げ幅を縮める場面もあったが、戻りは限定的だった。ダウ平均が一時530ドル超下落するなど、米国株相場が軟調に推移するとリスク・オフの円買いが入り149.84円付近まで押し戻された。

・ユーロドルはほぼ横ばい。米ISM非製造業景況指数の下振れをきっかけにユーロ買い・ドル売りが先行すると一時1.0876ドルと日通し高値を付けたものの、そのあとは米長期金利の低下幅縮小に伴って1.0849ドル付近まで押し戻された。
 もっとも、7日の欧州中央銀行(ECB)定例理事会を前に積極的な取引は手控えられたため、狭い範囲での動きにとどまった。今日の安値は1.0841ドルで値幅は0.0035ドル程度だった。

・ユーロ円は3日ぶりに反落。ドル円の下落をきっかけに円買い・ユーロ売りが先行。米国株安に伴うリスク回避の売りが出ると5時30分過ぎに一時162.61円と本日安値を付けた。

・代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインは行って来いの展開。対ドルで一時6万9191ドル前後、対円で1034万円台と史上最高値を更新したものの、最高値を更新した達成感から利益確定目的の売りが膨らむと失速した。対ドルでは一時5万9317ドル前後、対円では900万円台まで急落した。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は大幅に続落。「中国でのスマートフォン販売台数が年初からの6週間で前年同期比24%減少した」と伝わったアップルが大幅下落し、指数を押し下げた。パウエルFRB議長の議会証言や2月米雇用統計といった重要イベントを明日以降に控えて、持ち高調整目的の売りも出やすかった。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も大幅続落した。

・米国債券相場で長期ゾーンは反発。2月米ISM非製造業景況指数が予想を下回ると買いが優勢となった。利回りは一時4.1098%前後と2月8日以来の低水準を付けた。

・原油先物相場は続落。世界最大の石油輸入国である中国の景気回復を巡る不透明感が根強いこともあり、需要低迷の可能性を意識した売りに押された。

・金先物相場は4日続伸。2月米ISM非製造業景況指数などが予想より弱い結果となり、米長期金利が低下した。金利がつかない資産である金には買いが入り、連日で史上最高値を更新した。

(中村)
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