ニューヨーク外国為替市場概況・4時 ドル円、荒い値動き

 20日のニューヨーク外国為替市場でドル円は荒い値動き。4時時点では150.77円と2時時点(151.61円)と比べて84銭程度のドル安水準だった。米連邦準備理事会(FRB)は19-20日に開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利であるFFレート誘導目標を5.25-5.50%で予想通り据え置いた。四半期に一度の金利見通しで年内利下げ予想が3回に据え置かれると、一部では「利下げ回数が減るのでは」との思惑も浮上していたこともあり151.26円付近まで下押しした。
 2025年・2026年の金利見通しが上方修正され、2024-26年の実質国内総生産(GDP)見通しも引き上げられたため、すぐに反発し151.71円付近まで持ち直したが、「日銀は7月か10月に追加利上げを検討していると日経新聞が報じた」と英語でのヘッドラインが伝わると売りが再開。米2年債利回りが低下したことも売りを後押しし、一時150.73円と本日安値を更新した。

 ユーロドルは買い優勢。4時時点では1.0914ドルと2時時点(1.0860ドル)と比べて0.0054ドル程度のユーロ高水準だった。FOMC公表後は上下に振れて方向感がなかったが、次第に米2年債利回りが低下したことでドル売りが優勢に。一時1.0918ドルと日通し高値を付けた。
 なお、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」によると、6月FOMCでの利下げ確率が70.8%と前日の55.6%から上昇している。

 ユーロ円は4時時点では164.57円と2時時点(164.65円)と比べて8銭程度のユーロ安水準だった。3時30分前に164.97円と2008年8月以来の高値を更新した。日銀の利上げ観測記事を受けて164.31円付近まで失速したが、ユーロドルが上昇した影響から下値は堅かった。

本日これまでの参考レンジ 
ドル円:150.73円 - 151.82円
ユーロドル:1.0836ドル - 1.0918ドル
ユーロ円:163.83円 - 164.97円


(越後)
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