欧州外国為替市場概況・22時 ドル円、小安い

 22日の欧州外国為替市場でドル円は小安い。22時時点では143.55円と20時時点(143.65円)と比べて10銭程度のドル安水準だった。本日までカナダで開催されているG7財務相・中央銀行総裁会議の声明文の発表を控えて、143円台半ばで動きづらい展開が続いた。
 5月米雇用統計の調査対象週(5/12週)の米新規失業保険申請件数は22.7万件と発表され、予想の23.0万や前週の22.9万件を下回ったことで、雇用情勢の改善が示され、5月雇用統計への期待感を高めた。トランプ米政権の大型減税法案が下院本会議で可決されて上院に送られ、トランプ米大統領は「ビッグ・ビューティフル・ビル(Big, Beautiful Bill)がまもなく私のデスクに届けられるだろう」と述べた。

 ユーロドルは一時下押し。22時時点では1.1295ドルと20時時点(1.1292ドル)と比べて0.0003ドル程度のユーロ高水準だった。米10年債利回りが、大型減税法案の下院本会議での可決を受けて一時4.62%台まで上昇したことなどで1.1285ドルまで下値を広げた。欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨(4月17日分)が公表され、「インフレの上振れリスクは消えていない」というタカ派的見解や「短期的にはディスインフレ圧力が優勢となる見通し」とのハト派的な見解が示された。

 ユーロ円は22時時点では162.14円と20時時点(162.21円)と比べて7銭程度のユーロ安水準だった。日米の株価指数が軟調に推移していることで、162円台前半で弱含みに推移した。

本日これまでの参考レンジ
ドル円:142.81円 - 144.40円
ユーロドル:1.1285ドル - 1.1345ドル
ユーロ円:161.81円 - 163.41円


(山下)
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