株式明日の戦略-エヌビディア決算を好感して大幅高、TOPIXが3月高値に迫る

 29日の日経平均は大幅反発。終値は710円高の38432円。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1117/値下がり437。エヌビディアの好決算を受けて、アドバンテスト、東京エレクトロン、ディスコなど半導体株が大幅上昇。フジクラや住友電工など電線株にも強い動きが見られた。円安進行を追い風にトヨタや日産自動車など自動車株が軒並み高。自動車保険料値上げ観測を受けて、東京海上やMS&ADなど損保株に資金が向かった。政府の下水道更新工事に関する観測記事を材料に、日本ヒュームや日本鋳鉄管が関連銘柄として値を飛ばした。

 一方、円高メリット銘柄とみられている神戸物産やニトリHDが、円安進行を嫌気して強めの下落。住友不動産や野村不動産など不動産株が弱かった。大型株優位の地合いの中、メタプラネットやフィスコなど中小型の暗号資産関連が大幅安。タマホームや東武住販など5月決算銘柄が、権利落ちの影響で大きく水準を切り下げた。

 注目の米エヌビディアの決算を好感して、日経平均は大幅上昇。半導体株や電線株が大きく上昇し、半導体株以外にも強い動きが見られた。きのうは38000円より上では買いが続かなかったが、きょうは安値が38035円で、終日38000円より上で推移した。スタンダード指数が史上最高値を更新しており、TOPIXも3月につけた今年の高値に接近。日本株全体で水準が切り上がっている。本日の米国株が上昇するであろうことは織り込み済みであるだけに、あす一段高となるハードルは高い。ただ、下げたとしても利益確定売りの範ちゅうにとどまり、地合いが悪化することはないだろう。プラスで推移する展開も十分期待できるだけに、今週のうちに5月13日につけた直近高値の38494円を上回ることができるかに注目したい。
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