NYマーケットダイジェスト・6日 株高・金利上昇・ドル高

(6日終値)
ドル・円相場:1ドル=144.85円(前営業日比△1.32円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=165.06円(△0.77円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1397ドル(△0.0048ドル)
ダウ工業株30種平均:42762.87ドル(△443.13ドル)
ナスダック総合株価指数:19529.95(△231.50)
10年物米国債利回り:4.51%(△0.12%)
WTI原油先物7月限:1バレル=64.58ドル(△1.21ドル)
金先物8月限:1トロイオンス=3346.6ドル(▲28.5ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
       <発表値>   <前回発表値>
5月米雇用統計
失業率     4.2%       4.2%
非農業部門雇用者数変化
       13.9万人    14.7万人・改
平均時給
(前月比)   0.4%       0.2%
(前年比)   3.9%      3.9%・改
4月米消費者信用残高
       178.7億ドル   86.0億ドル・改

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は続伸。5日に実施された米中首脳電話会談を受けて、貿易摩擦が激化するとの懸念が和らぐ中、円売り・ドル買いが先行した。米労働省が発表した5月米雇用統計で非農業部門雇用者数が前月比13.9万人増と予想の13.0万人増を上回り、平均時給が前月比0.4%/前年比3.9%と予想の前月比0.3%/前年比3.7%より強い内容だったことが分かると、米長期金利の上昇とともに全般ドル買いが加速。24時過ぎに一時145.09円と日通し高値を更新した。その後の下押しも144.77円付近にとどまった。
 なお、市場では米雇用統計について「前日までに発表された米雇用指標を受けて下振れリスクが意識されていただけに、まずまずの内容だった」との声が聞かれた。

・ユーロドルは3日ぶりに反落。米雇用統計の結果を受けて全般ドル買いが優勢になると一時1.1372ドルと日通し安値を更新した。ただ、4日の安値1.1357ドルが目先サポートとして意識されると下げ渋った。ユーロ円の上昇につれた買いも相場を下支えした。
 なお、トランプ米大統領は「米連邦準備理事会(FRB)の対応が遅すぎるのは大惨事だ」と述べ、パウエルFRB議長を改めて非難。加えて、政策金利の1%引き下げを要求した。

・ユーロ円は続伸。ドル円の上昇や米国株高を手掛かりに円売り・ユーロ買いが強まると一時165.29円と日通し高値を更新した。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに反発。5月米雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を上回ると、米雇用市場は引き続き底堅さを維持しているとの見方から株買いが広がった。指数は一時600ドル超上昇した。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も反発。トランプ米大統領とテスラの最高経営責任者(CEO)を務めるイーロン・マスク氏との批判の応酬がいったん収まったことから、テスラ株が反発した。

・米国債券相場で長期ゾーンは大幅続落。5月米雇用統計で非農業部門雇用者数と平均時給が予想を上回ると、FRBによる早期利下げ観測が後退し売りが優勢となった。

・原油先物相場は続伸。良好な米雇用統計を受けて米景気の底堅さが意識され、原油需要増への期待感から買いが強まった。

・金先物相場は続落。5月米雇用統計が強い結果となり、米長期金利が大幅に上昇すると、利子のつかない金の投資妙味が後退し売りが優勢となった。

(中村)
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