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東京為替見通し=ドル円、日銀短観での仕入価格・販売価格DIに要注目か

 30日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、欧州市場の安値143.78円から144.51円付近まで反発した後、予想を下回る6月シカゴ購買部協会景気指数や米長期金利の低下を受けて143.96円付近まで押し戻された。ユーロドルは、米長期金利の低下を受けて1.1788ドルまで上昇した。

 本日の東京外国為替市場のドル円は、6月調査の日銀短観を見極めた後は、トランプ米政権の税制・歳出法案や関税、そしてイラン情勢に関するヘッドラインに注視していく展開が予想される。

 ドル円は一目均衡表の雲の下限144.35円、基準線145.08円が上値を抑えているものの、下値は6月26日の安値143.75円、昨日安値143.78円付近で下げ渋っており、上下の放れを待つ状況となっている。

 8時50分に発表される日銀短観6月調査では、大企業・製造業の業況判断が3月調査の12から2ポイント悪化して10と予想され、非製造業の業況判断DIは、3月調査の35から1ポイント悪化して34と予想されている。

 日銀金融政策決定会合では、トランプ関税の不確実性から、政策金利の据え置きが続いており、2025年内の利上げ時期は見通せない状況となっている。植田日銀総裁は「トランプ関税の影響は、ハードデータには表れてはいないが、ソフトデータには表れている」と述べており、ソフトデータの代表でもある日銀短観では、景況感だけでなく物価(仕入価格や販売価格)に注目しておきたい。

 5月のコア消費者物価指数(生鮮食品を除く)は、前年比+3.7%まで上昇し、「基調的なインフレ率を捕捉するための指標」である刈り込み平均値も前年比+2.5%まで上昇していたが、加重中央値(前年比+1.7%)や最頻値(前年比+1.6%)、そして企業物価(前年比+3.2%)などは、伸び率が鈍化していた。

 トランプ米大統領は税制・歳出法案を7月4日までに可決するよう求めており、米上院は本日までの採決を目指している。その後、下院も上院が可決した修正法案を早ければ明日にも採決する可能性がある。米上院本会議は6月28日の深夜に、税制・歳出法案の審議を開始する動議を賛成多数(賛成51票、反対49票)で可決した。共和党議員53名の内2名が造反したものの、法案成立には賛成50対反対50でも、議長であるバンス副大統領の1票で可決、成立することになる。

 7月9日に相互関税上乗せの一時停止措置の期限を迎えるが、ベッセント米財務長官は、誠意を持って米国と交渉している場合でも、7月9日に大幅な関税引き上げに直面する可能性があると警告している。赤沢経済再生相は、先週末の第7回日米通商交渉でも合意に達することが出来なかったが、トランプ米大統領は日本との自動車貿易についても不満を表明し、日本がコメ不足なのに米国から買おうとしない、と批判して、日本に新たな関税を賦課する構えを見せている。

 またトランプ米政権は、イランと今週6回目になる核協議再開を呼び掛けているが、イランのアラグチ外相は慎重なスタンスを示しており、引き続き関連ヘッドラインに警戒しておきたい。


(山下)
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