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株式明日の戦略-3営業日で1000円を超える下落、荒い値動きが続くか

 29日の日経平均は大幅に3日続落。終値は323円安の40674円。まちまちかつ小動きの米国株を受けても、寄り付きから200円を超える下落。前日同様に半導体株が弱く、リスク回避ムードが強まる中、場中は下値模索が続いた。切り返す動きはほとんど見られず、後場に入ると一時下げ幅を400円超に拡大。40500円台に入ったところで売りが一巡して終盤にはやや値を戻したものの、300円を超える下落で取引を終えた。

 東証プライムの売買代金は概算で4兆円。業種別では鉱業、石油・石炭、サービスなどが上昇した一方、輸送用機器、証券・商品先物、機械などが下落した。通期の利益見通しを引き上げた第一工業製薬<4461.T>が、後場に買いを集めてストップ高。半面、通期の見通しを大幅に引き下げたさくらインターネット<3778.T>が、場中は値が付かずストップ安比例配分となった。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり585/値下がり970。良品計画、サンリオ、リクルートなどが大幅上昇。原油高を手がかりにINPEX、ENEOS、富士石油などが選好された。1Qの業績好調が確認できた野村総研が8.3%高。1Qが計画に対して良好な進ちょくとなったエンプラスがストップ高となった。

 一方、証券会社が投資判断を引き下げたレーザーテックが、全市場の売買代金トップとなって8.3%安。ディスコやソシオネクストなど半導体株の多くに警戒売りが広がった。為替は円安に振れたものの、トヨタやホンダなど自動車株には下落銘柄が多かった。1Qが減収減益となったコマツが後場に値を崩しており、これを受けて同業の日立建機も大幅安。ACCESSやヤクルトが決算を材料に急落した。

 名証メイン市場に新規上場した山忠は、初値が公開価格と同値となり、終値は初値を小幅に下回った。

 日経平均は323円安と大幅な下落。3営業日連続で3桁の下落となっており、この間の下げ幅は1000円を超えた。きょうは米国動向からは売り材料が乏しかった上に、半導体株はむしろ買われても良かったくらいであっただけに、300円を超える下落というのは印象が悪い。アドバンテスト<6857.T>が引け後に決算を発表しており、1Qは大幅増益で通期見通しを上方修正している。これが全体の反転材料となるかどうかが、あすの焦点となる。

 あすから日銀金融政策決定会合が開催される。東京市場では、木曜31日にFOMCと日銀会合の結果を消化する。本来ならあす30日は「待ち」の1日となるが、連日で指数に値幅が出ているだけに、あすも振れ幅が大きくなるかもしれない。上の場合は5日線(41225円、29日時点、以下同じ)を上回ることができるか、下の場合は25日線(40001円)を割り込まずに推移できるかに注目しておきたい。
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