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NY為替見通し=ドル円、トランプ米大統領の対中発言に要警戒か

 本日のNY為替市場のドル円は、トランプ米大統領の対中規制に関する発言に警戒する展開となる。
 本日の米国はコロンブスデーで休日となり債券市場は休場だが、株式市場や為替市場は開いている。
 
 トランプ米大統領の10日の対中強硬発言を受けて、米中貿易摩擦への警戒感が高まっていたことで、一時「ブラックマンデー」の可能性、すなわちNY株とドルの下落の可能性が警戒されていた。

 トランプ米大統領は、対中関税を来月から130%に引き上げる方針を示し、レアアース規制を「敵対的な行動」と非難して、習中国国家主席との米中首脳会談中止の可能性にも言及した。関税率は年初の145%には届かないものの、世界NO1とNO2の経済大国との間の130%という関税率は、米中貿易戦争を勃発させ、グローバル・リセッション(景気後退)への警戒感を高めることになる。

 しかし、12日には、中国との新たな貿易摩擦の緩和に向けた取引にオープンな姿勢を示した。
 中国商務省も、米国に対し高関税による脅しをやめ、未解決となっている貿易問題の解決に向けてさらに協議を進めるよう促したことで、米中貿易摩擦への警戒感がやや後退しつつある。

 トランプ米大統領の警告がこれまでのような政治的な駆け引き、すなわち、「TACO(タコ)」(Trump Always Chickens Out(トランプはいつもおじけづく)に過ぎないのか否か、今後の発言に警戒していくことになる。

 ドル円は、公明党の連立政権離脱を受けた「高市トレード」の巻戻しや米中貿易摩擦への警戒感が高まっていたことで、株安・円高というリスク回避の動きが強まりつつあった。

 日経平均株価とドル円は、高市自民党新総裁の誕生を受けて、窓を空けて上昇していたが、窓が埋められた場合、高値反転を示唆する「アイランド・リバーサル」が出現する可能性に警戒しておきたい。窓埋めは、日経平均株価の場合は3日の高値45778円、ドル円の場合は3日の高値147.82円を割り込んだ局面となる。
 
・想定レンジ上限
 ドル円の上値目処(めど)は、153.27円(10/10高値)

・想定レンジ下限
 ドル円の下値目処(めど)は、149.93円(日足一目均衡表・転換線)


(山下)
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