東京為替見通し=ドル円、日米財務相会談で高市トレード第2幕を探る展開か

 24日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、予想を下回った9月米消費者物価指数(CPI)を受けて152.30円まで下落後、10月米製造業・サービス部門PMI速報値が予想を上回ったことで153.02円付近まで持ち直した。ユーロドルは9月米CPIの下振れを受けて1.1648ドルまで上昇した。

 本日の東京外国為替市場のドル円は、明日予定されている日米首脳会談の前哨戦となる日米財務相会談で「高市トレード」第2幕のベクトルを探ることになる、

 本日のベッセント米財務長官と片山財務相との初めての日米財務相会談では、9月12日に発表された「日米財務大臣共同声明」が再確認されると見込む。声明文では「為替レートは市場において決定されるべきことで、過度の変動や無秩序な動きは経済や金融安定に悪影響を与えうることを再確認した」と為替レートに関する常套句が盛り込まれていた。

 ところで、6月に公表された米財務省の為替政策報告書では、以下の文言も盛り込まれていた。
・年金基金等その他の政府の投資主体による海外への投資は、引き続きリスク調整後のリターンや分散化の目的で行われ、競争上の目的のために為替レートを目標とはしないこと
・IMF(国際通貨基金)の「外貨準備と外貨流動性に関するデータ・テンプレート」に沿って、月次で外貨準備のデータとフォワード・ポジション、年次で外貨準備の通貨構成を公表すること

 ベッセント米財務長官は、これまで植田日銀総裁との2月と8月の電話会談で円安是正のための利上げを要請していた。2月には、「他国が自国通貨を弱くすることは望まない。多くの国が対米貿易黒字を抱えるなか、金利抑制による通貨安がその一因となっている可能性がある」と述べていた。8月には、「長く続く円安については、日銀がインフレ率や成長率に焦点を当てて金融政策を進めれば、為替レートは自然と調整される」「これは植田日銀総裁の見解ではなく、私見だが、日銀は後手に回っており、利上げするだろう」と述べていた。

 また片山財務相は、金融調査会長を務めていた今年3月、「ドル円は120円台の時期が長かったので、120円から130円、120円台が実力との見方が多い」と述べ、物価高の沈静化に向け円高進行が望ましいとの考えを表明していた。

 明日28日に予定されている日米首脳会談では、日米関税合意や米国へ投資、防衛費増大などが確認されると思われるが、トランプ米大統領にとってはドル高・円安は不満の種であることで円安への言及にも警戒しておきたい。かつてベッセント財務長官は、日米の関税合意の実施状況にトランプ大統領が不満を感じれば、関税率を25%に戻す可能性を示唆していた。

 


(山下)
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