東京為替見通し=ドル円、日米金融政策結果待ち 豪ドルは豪CPIに要注目

 29日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、148.81円まで上昇したものの、米長期金利の低下などにより148.34円まで下押しした。ユーロドルは、米国と欧州連合(EU)の貿易合意により欧州経済の先行き不安が浮上していることで、1.1519ドルまで続落した。ユーロ円は米国株相場の失速に伴う売りで171.05円まで下落した。

 本日の東京外国為替市場のドル円は、明朝の米連邦公開市場委員会(FOMC)声明や明日の日銀金融政策決定会合の結果待ちで、動きづらい展開が予想される。豪ドルは、豪CPIが注目材料となる。

 今週28-29日にストックホルムで開かれた米中通商協議では、(極めて高い関税の導入停止期限を迎える)8月12日までに相違を解消を目指して話し合われた。会合終了後にベッセント米財務長官は、停止期限を90日間延長する条件を巡り協議を継続すると述べている。中国側は、米国と関税の停止期間延長で合意し、今後緊密な意思疎通を継続すると述べている。ベッセント米財務長官は、本日トランプ米大統領に報告し、最終決断を待つことになるらしい。

 パウエルFRB議長と植田日銀総裁は、トランプ関税による不確実性を理由に金融政策の現状維持を続けてきた。しかし、対日・欧州連合(EU)関税が15%、対英関税が10%となり、不確実性はやや後退しつつあるため、記者会見での見解が注目されている。

 明朝3時に米連邦公開市場委員会(FOMC)声明が公表され、3時30分からパウエルFRB議長の記者会見が予定されている。そして、明日の12時前後を目処に日銀金融政策決定会合の結果が公表され、15時30分から植田日銀総裁の記者会見が予定されている。

 パウエルFRB議長は、トランプ米大統領による利下げ圧力に抗していた理由に、トランプ関税の不確実性や国内民間最終需要(PDFP)の伸びが強いことを挙げていた。しかし、今夜発表される米4-6月期国内総生産(GDP)では、消費の伸び悩みを受けてPDFPの伸びが減速している可能性が警戒されており、トランプ関税の不確実性が後退しつつある中、PDFPが減速していた場合のパウエルFRB議長の見解に要注目となる。

 現状の金融政策の維持が見込まれているFOMCでは、労働市場の弱さを理由に利下げを主張しているウォラーFRB理事(次期FRB議長候補)が反対票を投じると述べていたが、注目ポイントは、利下げを主張しているボウマンFRB副議長も反対票を投じるか否かとなる。2名のFRB理事が反対した場合、1993年9月以来32年ぶりの椿事となることで、トランプ米大統領による利下げ圧力がさらに強まり、次期FRB議長の選任時期を早める可能性が高まることになる。昨年7月のFOMCでは、金融政策の現状維持が決定されたものの、パウエルFRB議長が利下げを示唆したことで、ドル売り要因となった。

 10時30分に発表される6月豪消費者物価指数(CPI)は前年同月比+2.1%、4-6月期豪CPIは前期比+0.8%、前年同期比+2.2%と予想されている。7月7-8日の豪準備銀行(RBA)理事会は予想外の金利据え置きを6対3で決定したが、ブロックRBA総裁は「四半期CPIが軟化すれば金融緩和への道筋が開けるだろう」との見方を示しており、CPIの伸び率が鈍化していた場合、8月11-12日のRBA理事会での利下げ観測が高まることになる。


(山下)
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