ロンドン為替見通し=欧州勢の片山発言への反応を見極め、指標はユーロ圏HICP

 このところ欧州タイムでも、円相場が市場をリードする局面が目立つ。本日のロンドン為替市場でも、片山財務相の円安牽制とも受け取れる発言に対し、欧州勢がドル円やクロス円でどのような反応を示すかを見極めたい。その後はユーロ圏インフレ率を確認し、欧州中央銀行(ECB)利下げ打ち止めに対する思惑の強弱を探ることになる。また、月末に絡んだ実需フローにより上下させられる場面もありそうだ。

 昨日はドル円が154.45円まで上昇し、2月半ば以来のドル高円安を記録。そうしたなか本日午前、片山財務相の発言「為替市場では足元で一方的、急激な動きが見られる」が伝わった。財務相はまた、「投機的な動向も含めて市場の過度な変動を見極めている」とも述べている。

 就任後、円安については見守る姿勢を示していた片山財務相だが、さすがに155円が意識される水準となれば無視できないのだろう。財務相の発言後、ドル円は153円台でやや円買い戻しが強まった。アジア勢の反応は一巡したものの、欧州の市場参加者が片山氏の見解をどう受けとめるかで、次の円相場の方向性が定まるかもしれない。

 ECB理事会は昨日、予想通りに政策金利の据え置きを決定した。声明では「理事会は特定の金利経路を事前にコミットしない」と従来のスタンスを継続。ラガルドECB総裁は理事会後の会見で「インフレの見通しは従来よりも不確実性が高まっている」としながらも、「基調的インフレは2%の目標と一致」との見解を示した。ほぼ想定通りということもあり、相場の反応は鈍かった。

 ただ、ECBの金利引き下げサイクルが最終局面に入っているのは確実だろう。本日は10月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値が発表予定。総合が前年比2.1%、コアは2.3%とそれぞれ前回から若干の減速が予想されている。ただし、ECBのインフレ目標と同等か上回る水準が続いており、見立て通りであればECB利下げ終了が現実味を増してくるのではないか。

想定レンジ上限
・ユーロドル、昨日高値1.1637ドル
・ユーロ円、昨日記録したユーロ導入以来の高値178.82円

想定レンジ下限
・ユーロドル、ピボット・サポート2の1.1493ドル
・ユーロ円、日足一目均衡表・転換線177.09円


(小針)
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