ロンドン為替見通し=リスクセンチメントの強弱を見極め、金融当局者の講演も注目

 本日のロンドン為替市場でユーロ相場は、取引材料が乏しい中でリスクセンチメントの強弱を見極める展開が続きそうだ。経済指標は改定値ではあるがドイツのインフレ指標、金融当局者の講演も複数予定されている。

 昨日のユーロドルは一時1.16ドル台に乗せた。米政府機関の閉鎖解消への期待感から、金融市場全般にリスク志向ムードが強まり、ユーロ買いが先行した。大台乗せでは上昇が一服するも、ユーロ円やユーロポンドなど一部ユーロクロスの底堅さが支えとなっている。ユーロ円はリスク志向の円売り、ユーロポンドは弱い英雇用データを受けたポンド売りがクロスを押し上げた面もある。

 10月独消費者物価指数(CPI)改定値は前年比予想が2.3%と速報値と変わらず。速報値は予想から0.1ポイント上回った。独インフレ率は昨年末に2.6%まで上昇したものの、今年に入ってからは2.0%まで鈍化したところで減速は一服している。本日の結果内容で独インフレの底打ち感が出ても、ユーロの上値を追う展開にはなりづらいだろうが、下値固めにつながる可能性はあるだろう。

 なお、昨日は複数の欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーが、「現在の金利水準は適切」や「インフレリスクは均衡」との見解を示した。一方で今月に入り、ナーゲル独連銀総裁が「インフレに対して警戒を続けるべき」と述べており、タカ派なスタンスを崩していない。本日は、シュナーベルECB専務理事とデギンドス副総裁の講演が予定されている。

 ポンド相場は、昨日の英雇用データの発表後にレンジを広げた。7-9月英失業率(ILO方式)が5.0%と予想を上回り、2021年以来の水準まで悪化した。平均賃金も伸び率が鈍化し、前回の英中銀金融政策委員会(MPC)から意識されている「12月会合で利下げ」への思惑が高まった。本日はタカ派と見られているピルMPC委員の講演が控えている。中銀チーフエコノミストでもある同委員が、「利下げやむなし」という雰囲気を出すのかに注目が集まる。

想定レンジ上限
・ユーロドル、日足一目均衡表・雲の下限1.1656ドル
・ポンドドル、10月30日高値1.3219ドル

想定レンジ下限
・ユーロドル、7日安値1.1530ドル
・ポンドドル、6日安値1.3046ドル

(小針)
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