ロンドン為替見通し=ユーロドル、材料少なく動きづらいか 地政学的リスクには要警戒

 本日のロンドン為替市場では目玉となりそうな経済イベントが見当たらないことから、ユーロドルは動きづらい展開となるかもしれない。

 経済指標は独12月消費者物価指数(CPI)が発表予定ではあるが、今回は改定値のため、結果が与える市場へのインパクトは小さいだろう。ほか、エスクリバ・スペイン中銀総裁が講演予定。同総裁は先月の欧州中銀(ECB)理事会の翌日に「いずれの方向についても、金利を変更すべき理由は見当たらない」など中立的な発言をしていた。金利先物市場では年内はECBが金利を据え置くと見込む一方、一部参加者からは「ECBの次の一手は利上げ」との声も聞かれる。

 他方、注意を払うべきは地政学的リスクか。トランプ米大統領がデンマークの自治領であるグリーンランドの「領有」意欲を示し、米国と欧州の間で緊張が高まっている。昨日は欧州諸国がグリーンランドに少数の軍事要員を派遣して、米国をけん制する姿勢を示した。

 デンマークのラスムセン外相は14日、米ホワイトハウスでバンス米副大統領らと会談。話し合い自体は平行線に終わったが、グリーンランドの扱いを話し合う作業部会の設置で合意し、数週間以内に初回会合を開くことが明らかとなった。緊張を高めるのか、それとも和らぐか、関係者の報道や行動に引き続き注目したい。

 イラン情勢について、依然として米国が軍事介入を行う可能性が残されており、引き続き注視したい。昨日は一部報道で原子力空母エーブラハム・リンカーンを中核とする空母打撃群が中東に向けて移動中と報じられた。また、国連安全保障理事会での緊急会合で米国のウォルツ国連大使は「トランプ米大統領は虐殺を止めるためにあらゆる選択肢を検討」と述べており、政治・軍事の面からの圧力が高まっている。情勢が一段と緊迫してリスク回避ムードが広がるようだと、ユーロの重しとなるかもしれない。

 そのほか、ロシアとウクライナの戦争状態は解決を見出すことなく来月で4年が経過する。これまで幾度も和平への期待が浮上しては消えており、消耗戦の様相を呈している。こちらは状況を見守るしかなさそうだ。


想定レンジ上限
・ユーロドル:日足・一目均衡表の転換線1.1668ドル

想定レンジ下限
・ユーロドル:昨年11月26日安値1.1547ドル


(川畑)
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