ロンドン為替見通し=「有事のドル買い」なお意識、米イラン交渉は平行線

 本日のロンドン為替市場は、停戦を巡る米イラン交渉のヘッドラインに敏感な展開が続きそうだ。もっとも、足もとの報道を見る限り、和平協議は前進というより双方の要求の隔たりを改めて突き付け合った色彩が強い。市場が安易に緊張緩和へ傾くには材料不足で、まずは「有事のドル買い」をどこまで維持するかが焦点となる。

 米国は核機能の解体や海峡開放などを盛り込んだ15項目の和平案を提示しつつ、イランが軍事的敗北を認めなければ「かつてない打撃」を加えると圧力も緩めていない。これに対しイランは提案を「非論理的」と退け、侵略停止や賠償、ホルムズ海峡の主権承認などを柱とする独自条件を示した。イスラエルも米国の譲歩を警戒して軍事作戦を続けており、停戦機運より対立構図の固定化が意識されやすい。

 こうしたなか、エネルギー価格の不安定さを通じて欧州のインフレ懸念もくすぶったままだ。本日はデギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁やミュラー・エストニア中銀総裁の講演が予定されており、中東情勢を踏まえたインフレ認識と金利見通しを見極めたい。内容がタカ派寄りならユーロの支えとなる一方、慎重姿勢が目立てば中東発のドル買い圧力に押されやすい。

 英国ではブリーデン英中銀(BOE)副総裁のほか、金融政策委員会(MPC)のテイラー氏とグリーン氏が発言する。グリーン委員は昨日、インフレ上振れリスクは認めながらも早期利上げには前のめりではなかった。ブリーデン副総裁やテイラー委員もハト派寄りの姿勢を崩さないようなら、先週急速に高まった英中銀の利上げ期待には調整が入り、ポンドは伸び悩みやすいだろう。

 経済指標では独仏の消費者信頼感指数など発表されるほか、ノルウェーと南アフリカでは政策金利が公表され、それぞれ据え置きが見込まれている。

想定レンジ上限
・ユーロドル、23日高値1.1640ドル
・ポンドドル、24日高値1.3445ドル

想定レンジ下限
・ユーロドル、23日安値1.1485ドル
・ポンドドル、23日安値1.3257ドル


(小針)
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