NY為替見通し=ドル円、米6月雇用統計に注目 円買い介入の可能性には要警戒

 本日のNY為替市場のドル円は、米6月雇用統計を見極めつつ、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入の可能性に警戒しながらの取引となりそうだ。

 本日のロンドン市場序盤では、大口のドル売りで162円を割り込み、執筆時点では160.91円まで売り込まれる場面があった。実際に円買い介入だったのか否か、今後の日米当局の見解に注目しておきたい。三村財務官は「何も申し上げるつもりはない。一切コメントは差し控える」と述べている。

 6月米雇用統計の予想は、非農業部門雇用者数が前月比+11.3万人と5月+17.2万人から増加幅が縮小する見込みだ。失業率は5月と同じ4.3%、平均時給は前月比+0.3%(5月+0.3%)、前年比+3.5%(同+3.4%)との市場予想。5月の非農業部門雇用者数については、娯楽・宿泊部門がワールドカップ要因で+7.0万人(過去6カ月平均+2.4万人)となった。また、政府部門が地方政府の+5.5万人を受けて+5.2万人(過去6カ月平均+0.5万人)と、特殊要因による押し上げが指摘されており、6月分の反動減は避けられないかもしれない。

 一方、事前に数字が知らされているホワイトハウスからは、ハセット米国家経済会議(NEC)委員長が「再び強い雇用レポートが発表されることを示唆している」と言及した。また、ベッセント米財務長官も「6月の雇用統計が強い数字だとしても驚かない」と述べており、ポジティブサプライズの可能性も念頭に置きたい。

 もし予想を下回るネガティブサプライズとなった場合、堅調な雇用情勢を前提に利上げへの意欲を示していたウォーシュFRB議長の見通しに綻びが生じかねない。市場では2024年7月の「令和のブラックマンデー」の再現を懸念する向きもある。当時はドル円161円台での円買い介入、日銀の利上げ決定、パウエルFRB議長(当時)の利下げ示唆、米雇用統計の悪化が重なり急落を招いた。ウォーシュFRB議長が利上げを示唆している現状だけに、雇用統計次第では利上げ観測が後退するリスクもあり、本日の結果には要警戒だ。

 なお、米国は明日、独立記念日の振替休日となるため、米債券市場は本日短縮取引となる。為替市場もNY午後は流動性が低下し、値が飛びやすくなる点にも注意しておきたい。

・想定レンジ上限
 ドル円の上値目処は162.84円(7/1高値)

・想定レンジ下限
 ドル円の下値目処は160.12円(6/17安値)


(山下)
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