ロンドン為替見通し=序盤は日銀総裁会見、その後はピル英MPC委員の講演に注目

 本日のロンドンタイムでは、序盤は15時30分から始まる植田日銀総裁の記者会見を受けたドル円の動きが為替相場をリードするだろう。また、前日には政府・日銀による円買い・ドル売り介入とみられる動きが観測されており、ドル円につれる形で、欧州通貨も対円での値動きが注目される。経済指標は、7月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値に注視、その後の英中銀チーフエコノミストのピル金融政策委員会(MPC)委員の講演も焦点となる。

 植田総裁会見では、追加利上げの時期やペースを巡る発言内容がポイントとなる。発言の温度感一つで、円相場は上にも下にも大きく振れかねない。また、前日のNY市場では通貨当局による為替介入とみられる動きがあった。本邦当局による為替介入は開始後、複数営業日にわたって断続的に実施される傾向があるとされ、本日も同様の警戒が必要だろう。もっとも、ファンダメンタルズに沿わない形で押し下げている面も否めず、行き過ぎた円買いが入った後の反動にも注意しておきたい。

 18時発表の7月ユーロ圏HICP速報値は、予想が前年比+2.9%と前回を0.1ポイント上回る見込み。昨日発表された同月独CPI速報値が予想を上回る伸びとなったこともあり、ユーロ圏全体でもインフレ加速の見方が優勢だ。予想比で上振れとなれば、欧州中央銀行(ECB)の追加利上げ観測はさらに強まりやすい。

 その後は、ピル英MPC委員による講演に市場の関心が向かう。同氏は今回のMPCでも政策金利の据え置きに反対し、利上げを主張した3人のうちの1人。第二次効果の明確な証拠が乏しいという点ではベイリー総裁と同じ認識を示しつつも、賃金や物価設定において、物価上昇に見合うだけの賃上げ・値上げを後追いで求める動きがじわりと広がるリスクをより深刻に捉えている。金利を引き上げるための証拠が出そろう前に早めの対応を主張する立場だ。今回の講演でこうした独自の警戒感をどこまで前に出してくるかで、ポンドの反応も変わってくるだろう。

想定レンジ上限
・ユーロドル、日足一目均衡表・雲の上限1.1587ドル
・ポンドドル、15日高値1.3558ドル

想定レンジ下限
・ユーロドル、日足一目均衡表・転換線と基準線1.1445ドル
・ポンドドル、日足一目均衡表・基準線1.3369ドル

(小針)
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