東京為替見通し=日銀は金利据え置き見込み、植田日銀総裁の会見に要注目か
30日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、政府・日銀が円買い・ドル売りの為替介入、米通貨当局が介入の前段階である「レートチェック」を実施した模様で、一時157.98円まで急落した後159円台後半まで持ち直した。ユーロ円も182.13円まで急落した後、184円台前半まで下げ幅を縮めた。ユーロドルは4-6月期ユーロ圏域内総生産速報値や7月独CPI速報値が予想を上回ったことで1.1537ドルまで上昇した。
本日の東京外国為替市場のドル円は、日銀金融政策決定会合での政策金利据え置きが見込まれる中、植田日銀総裁の記者会見に注目することになる。
また、米国とイランの緊迫度合いが増しつつあることで、関連ヘッドラインには引き続き警戒しておきたい。
昨日は、本邦通貨当局がドル売り・円買い介入に踏み切り、米財務省はレートチェックを行った模様で、1月23日と同じく日米協調によるドル高・円安是正が警戒されている。1月23日の日米協調レートチェックは、高市首相が衆議院解散の表明とともに食料品の消費税減税を打ち出したことで、日本国債が売られ、円安が加速したため、ベッセント米財務長官が米国債売りへの波及を阻止するために主導する形で行われた。
昨日も、高市首相が食料品消費税減税の方針を表明し、日本国債が売られ、円安が加速していた局面で、本邦通貨当局が円買い介入に踏み切り、米財務省がレートチェックを行った可能性がある。片山財務相は、円安阻止のため断固たる措置をとると言い続け、米財務省も「外国為替報告書」で円安への懸念を表明していた。
ベッセント米財務長官も「円は著しく過小評価されている」と述べている。
4月30日の本邦通貨当局による円買い介入前の状況は、4月27-28日の日銀会合での利上げ見送り、28-29日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ見送り、中東有事のドル買いと原油価格上昇による円安局面だった。今回は、FOMCでの利上げ見送りの後、本日の日銀会合の据え置きが織り込まれている状況で介入を断行した可能性がある。
IMM通貨先物の非商業(投機)部門取組では、ドルの買い持ち高は過去最大規模、円の売り持ち高も過去最大規模となっており、投機筋が夏季休暇に入る前にポジションを手仕舞うきっかけになるのかもしれない。
6月の日銀会合で政策金利が1.00%に引き上げられたばかりであることや令和8年熊本地震を受けて、連続利上げが実施される可能性は低いと思われる。過去の大規模な震災直後の金融政策決定会合では、金融市場への潤沢な流動性供給や被災地支援策の迅速な導入などが優先されるため、金融政策は現状維持が通例となっている。
「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」では、原案の段階で日銀法第4条に言及することで日本銀行の利上げを牽制しているとして、円安・債券安の「骨太ショック」を生じさせた。最終案では、日銀法第3条に言及することで、日銀の自主性を尊重する姿勢が示され、「金融政策の具体的手法は日銀に委ねられるべきだ」という表現は残された。政策金利引き上げなどの「政策手段の具体的選択」は日銀に委ねられるが、政策変更を「実施するか否か」「いつ実施するか」などの重要な決定は、日銀ではなく政府が握っていることが示唆されたままとなっている。さらに、高市首相が7月28日の記者会見で、「デフレに戻るリスクがあり、まだデフレ脱却とは言えない」と述べており、日銀の利上げを牽制する意図が窺える。
日銀会合での注目ポイントは、先日の報道「日本銀行は利上げペースを半年に1回程度の市場見通しよりも加速させることに柔軟な姿勢」を受けてのタカ派委員による利上げ主張に注目することになる。報道では、「複数の関係者」による見解と報じられており、タカ派の田村委員と高田委員の他の委員、あるいは執行部(総裁、副総裁)に及んでいるのか注目しておきたい。植田日銀総裁の会見では、追加利上げに慎重なスタンスを示した場合、ドル円は160円台に上昇する可能性が高まるが、本邦通貨当局が円買い介入に乗り出すのか否か警戒しておきたい。
(山下)
本日の東京外国為替市場のドル円は、日銀金融政策決定会合での政策金利据え置きが見込まれる中、植田日銀総裁の記者会見に注目することになる。
また、米国とイランの緊迫度合いが増しつつあることで、関連ヘッドラインには引き続き警戒しておきたい。
昨日は、本邦通貨当局がドル売り・円買い介入に踏み切り、米財務省はレートチェックを行った模様で、1月23日と同じく日米協調によるドル高・円安是正が警戒されている。1月23日の日米協調レートチェックは、高市首相が衆議院解散の表明とともに食料品の消費税減税を打ち出したことで、日本国債が売られ、円安が加速したため、ベッセント米財務長官が米国債売りへの波及を阻止するために主導する形で行われた。
昨日も、高市首相が食料品消費税減税の方針を表明し、日本国債が売られ、円安が加速していた局面で、本邦通貨当局が円買い介入に踏み切り、米財務省がレートチェックを行った可能性がある。片山財務相は、円安阻止のため断固たる措置をとると言い続け、米財務省も「外国為替報告書」で円安への懸念を表明していた。
ベッセント米財務長官も「円は著しく過小評価されている」と述べている。
4月30日の本邦通貨当局による円買い介入前の状況は、4月27-28日の日銀会合での利上げ見送り、28-29日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ見送り、中東有事のドル買いと原油価格上昇による円安局面だった。今回は、FOMCでの利上げ見送りの後、本日の日銀会合の据え置きが織り込まれている状況で介入を断行した可能性がある。
IMM通貨先物の非商業(投機)部門取組では、ドルの買い持ち高は過去最大規模、円の売り持ち高も過去最大規模となっており、投機筋が夏季休暇に入る前にポジションを手仕舞うきっかけになるのかもしれない。
6月の日銀会合で政策金利が1.00%に引き上げられたばかりであることや令和8年熊本地震を受けて、連続利上げが実施される可能性は低いと思われる。過去の大規模な震災直後の金融政策決定会合では、金融市場への潤沢な流動性供給や被災地支援策の迅速な導入などが優先されるため、金融政策は現状維持が通例となっている。
「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」では、原案の段階で日銀法第4条に言及することで日本銀行の利上げを牽制しているとして、円安・債券安の「骨太ショック」を生じさせた。最終案では、日銀法第3条に言及することで、日銀の自主性を尊重する姿勢が示され、「金融政策の具体的手法は日銀に委ねられるべきだ」という表現は残された。政策金利引き上げなどの「政策手段の具体的選択」は日銀に委ねられるが、政策変更を「実施するか否か」「いつ実施するか」などの重要な決定は、日銀ではなく政府が握っていることが示唆されたままとなっている。さらに、高市首相が7月28日の記者会見で、「デフレに戻るリスクがあり、まだデフレ脱却とは言えない」と述べており、日銀の利上げを牽制する意図が窺える。
日銀会合での注目ポイントは、先日の報道「日本銀行は利上げペースを半年に1回程度の市場見通しよりも加速させることに柔軟な姿勢」を受けてのタカ派委員による利上げ主張に注目することになる。報道では、「複数の関係者」による見解と報じられており、タカ派の田村委員と高田委員の他の委員、あるいは執行部(総裁、副総裁)に及んでいるのか注目しておきたい。植田日銀総裁の会見では、追加利上げに慎重なスタンスを示した場合、ドル円は160円台に上昇する可能性が高まるが、本邦通貨当局が円買い介入に乗り出すのか否か警戒しておきたい。
(山下)