東京為替見通し=介入停止で円安再加速、RBA理事会にも注目

 昨日の海外市場でドル円は、「日銀の9月利上げ示唆、7月末の日米協調介入の決め手」との一部報道を受けて、一時158.43円付近まで下押しする場面もあったが、反応は一時的だった。市場では「追加の円買い介入がなく、一段の円高・ドル安を見込んでいた短期勢が円売り・ドル買いに動いている」「高市政権の積極財政姿勢を背景とした財政悪化懸念から円売りが出やすい地合いだ」との指摘があり、すぐに持ち直し一時159.36円まで上値を伸ばした。ユーロドルは、1.15ドル半ばを中心に小動きだった。

 本日の東京市場でのドル円は、本邦が「山の日」の祝日で休場ということもあり、小幅な値動きに終始することになりそうだが、円がほぼ独歩安となっていることもあり、本邦為替当局の動向に注目が集まる。また、日本時間13時半には、昨日から行われている豪準備銀行(RBA)理事会が政策金利を発表することで、豪ドルが結果や声明文の内容次第で大きく動意づくことも予想される。

 昨日は原油先物価格と米金利の上昇に連れたドル高となったが、その中でも円安の進行は急速で、最弱通貨とされるトルコリラに対しても円売りが進んでいる。そもそも、高市政権が責任感を放棄した財政政策(骨太の方針からの財政健全化目標の除外)や、トランプ米大統領と約束した対米投資など、円安を促す政策が続いていることを考えれば、介入が中断した途端に円安地合いに戻るのは至極もっともな動きと言えよう。その中で、これまでは160円台乗せで介入を行ってきたが、さらにドル円を押し下げ、円安トレンドを反転させようという動きを見せない限りは、再び40年ぶりの円安水準を更新するシナリオになりそうだ。

 ただ、今年に入り最初に行われた円買い介入はゴールデンウイーク中の介入だったことで、通貨当局者は流動性の悪い日程を選び、あえて値幅を伴うことで介入効果を最大化できる日程を選んだとの憶測もある。本日も同様に流動性が悪いことから、円買い介入のリスクがあることには留意しておきたい。しかも、日銀の9月利上げを市場が織り込みつつある中でも、一向に円安地合いに歯止めがかからないことで、介入に対する毅然とした姿勢を示さない限り、今回の介入がゴールデンウイーク中の介入よりも短命に終わる可能性もありそうだ。本日の円相場は、本邦市場が休場で、さらに多くの本邦実需勢が夏季休暇に入っている中、注目点は介入の有無の一択になりそうだ。

 円以外の通貨では、日本時間13時半頃に、昨日から行われていた豪準備銀行(RBA)理事会が政策金利を発表する。市場では、直近6月と四半期(4-6月期)のインフレ率(CPI)などが予想を下回り、物価上昇に一定の減速が見られていることを背景に、政策金利の据え置きが織り込まれつつある。ただ、豪州のインフレ率は依然として底堅く推移しており、声明文や会合後の記者会見でタカ派的な姿勢が維持されるかが焦点となる。


(松井)
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