NY為替見通し=米超長期債は本日も売り優勢、日米トリプル安の同時進行には要警戒
本日のNY為替市場における日米同時トリプル安には要警戒となる。本日の本邦市場は株安・債券安・円安となり、静かな動きながらもトリプル安が進んでいる。この動きが米国にも飛び火する可能性も高く、米国で大幅なトリプル安が進行した場合のドル売り・円売りのどちらが強い動きとなるかが注目される。
今年の1月20日に日本の債券市場の乱高下についてベッセント米財務長官が「日本の債券相場はこの2日間で『6標準偏差(6シグマ)』変動した」と述べ、本邦国債市場の動きが米債市場へ与える影響を懸念する発言をした。米債売りが危惧される中で、先月末の米連邦公開市場委員会(FOMC)後にウォーシュ米連邦準備理事会(FRB)議長が市場との会話を遮断するような会見を行ったこともあり、ベッセント米財務長官の懸念が現実的になってきている。
債券売りに関しては、日本では米国からの利上げ圧力や高市政権が財政健全化を事実上放棄したことへの市場の失望と不信感が強まっている。とりわけ、「骨太の方針」から財政健全化目標を削除したことは、財政規律を守る意思そのものを市場に疑わせる結果となった。財政拡張を優先し、財政健全化を後回しにする政権の姿勢が明確になったことで、日本国債の信認低下を招くとの懸念も強まっており、足元の債券売りは単なる金利上昇ではなく、高市政権の財政運営そのものに対する市場の「NO」と捉える必要がありそうだ。
一方の米国も、米イラン停戦期限切れによる原油価格の上昇によるインフレ進行なども要因にあるが、それ以上に日本同様に財政政策へ危機感が高まっている。米国は年間利払い費が1兆ドル超になる中で、イランに対しての戦費が今後も増大する傾向も強く、米国売りを避けられないのかもしれない。すでに先週行われた米長期債・超長期債の入札結果では、それぞれ2007年以来、2001年以来となる高い利回り水準での入札となるなど、入札の段階では米国売りが水面下で大きく進んでいるとも言えそうだ。また、本日の時間外取引で米30年債利回りは19年振りの高値を更新している。
なお、本日は米国からは、いずれも7月分の住宅関連指標や輸入物価指数、鉱工業生産などが発表されるが、どの指標とも市場を大きく動かす材料にはなりにくい。ただ、指標等がない凪になりやすい時に、急に市場が動意づくことはこれまで多々あったことから、引き続き相場の急変には気を付けておきたい。
・想定レンジ上限
ドル円の上値めどは、21日移動平均線160.32円。その上は7月31日高値160.88円。
・想定レンジ下限
ドル円の下値めどは、これまでの日通し安値159.30円。その下は17日安値158.85円。
(松井)
今年の1月20日に日本の債券市場の乱高下についてベッセント米財務長官が「日本の債券相場はこの2日間で『6標準偏差(6シグマ)』変動した」と述べ、本邦国債市場の動きが米債市場へ与える影響を懸念する発言をした。米債売りが危惧される中で、先月末の米連邦公開市場委員会(FOMC)後にウォーシュ米連邦準備理事会(FRB)議長が市場との会話を遮断するような会見を行ったこともあり、ベッセント米財務長官の懸念が現実的になってきている。
債券売りに関しては、日本では米国からの利上げ圧力や高市政権が財政健全化を事実上放棄したことへの市場の失望と不信感が強まっている。とりわけ、「骨太の方針」から財政健全化目標を削除したことは、財政規律を守る意思そのものを市場に疑わせる結果となった。財政拡張を優先し、財政健全化を後回しにする政権の姿勢が明確になったことで、日本国債の信認低下を招くとの懸念も強まっており、足元の債券売りは単なる金利上昇ではなく、高市政権の財政運営そのものに対する市場の「NO」と捉える必要がありそうだ。
一方の米国も、米イラン停戦期限切れによる原油価格の上昇によるインフレ進行なども要因にあるが、それ以上に日本同様に財政政策へ危機感が高まっている。米国は年間利払い費が1兆ドル超になる中で、イランに対しての戦費が今後も増大する傾向も強く、米国売りを避けられないのかもしれない。すでに先週行われた米長期債・超長期債の入札結果では、それぞれ2007年以来、2001年以来となる高い利回り水準での入札となるなど、入札の段階では米国売りが水面下で大きく進んでいるとも言えそうだ。また、本日の時間外取引で米30年債利回りは19年振りの高値を更新している。
なお、本日は米国からは、いずれも7月分の住宅関連指標や輸入物価指数、鉱工業生産などが発表されるが、どの指標とも市場を大きく動かす材料にはなりにくい。ただ、指標等がない凪になりやすい時に、急に市場が動意づくことはこれまで多々あったことから、引き続き相場の急変には気を付けておきたい。
・想定レンジ上限
ドル円の上値めどは、21日移動平均線160.32円。その上は7月31日高値160.88円。
・想定レンジ下限
ドル円の下値めどは、これまでの日通し安値159.30円。その下は17日安値158.85円。
(松井)