週間為替展望(ドル/ユーロ)-FRB議長講演受けた米金融政策の見極め
◆ドル円、8月米雇用統計やISM製造業・非製造業景気指数などを見極め
◆ウォーシュFRB議長のジャクソンホール講演受けた金融政策や財政健全化にも注目
◆ユーロドル、8月消費者物価指数などに注目
予想レンジ
ドル円 158.00-161.00円
ユーロドル 1.1500-1.1800ドル
8月31日週の展望
来週の為替市場は、28日のジャクソンホール会合(カンザスシティー連銀主催の年次シンポジウム)でのウォーシュFRB議長の講演を受けた9月米連邦公開市場委員会(FOMC)での金融政策や米国の財政健全化の具体策を見極めながら、8月米雇用統計、ISM製造業・非製造業景気指数などを見極めていく展開となる。
現時点では、9月15-16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では政策金利据え置きが見込まれ、9月17-18日の日銀金融政策決定会合では、政策金利の0.25%引き上げが予想されている。ドル円の上値を抑える要因としては、引き続き日米協調による円買い介入の可能性や中東有事のドル買い圧力の後退などが挙げられる。トランプ米政権は11月の中間選挙を見据えて、対イラン政策を軍事戦争から経済戦争へ軸足を移しつつあり、中東有事のドル買い・原油高圧力が後退しつつある。また、31日から9月1日に開催されるG-7財務相・中央銀行総裁会議では、ベッセント米財務長官が植田日銀総裁へ利上げを要請するのではないかと警戒されており、こちらも上値を抑える要因となっている。日米協調の円買い介入に関しては、本邦通貨当局がFIMAレポ・ファシリティを活用できることや2000年の日米欧中銀の協調ユーロ買い介入で購入したユーロの売却、すなわちユーロ売り・円買い介入の可能性に警戒しておきたい。更には、米財務省が19日に打ち出した一般勘定を原資とする債券の償却倍増に続き、財政健全化の具体策にも注目が集まる。
9月4日に発表される8月雇用統計の非農業部門雇用者数(NFP)は前月比6.0万人と予想されているが、予想通りに増加していた場合、7月のNFPが前月比2.3万人の減少だったことがW杯北中米大会などに伴う季節要因だったことになる。ただ、逆に雇用情勢の悪化傾向が続いていた場合、9月FOMCでの利上げ観測がさらに後退することになるだろう。9月5日からは、FRB高官が金融政策に言及できないブラックアウト期間が始まるが、その前に地区連銀経済報告(ベージュブック)で米国内の物価や雇用情勢の最新状況を確認することになる。
ユーロドルは、9月10日に開催される欧州中央銀行(ECB)理事会に向けて、8月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)に注目することになる。原油価格の高止まりは利上げ材料だが、異常気象による景況感悪化懸念は据え置き要因となっている。
8月24日週の回顧
ドル円は、週初に米国とカナダの貿易摩擦激化への懸念から加ドル円が売られたことに連れて、158.56円まで下落したものの、根強い円売り圧力を受けて159円台半ばまで買い戻された。しかし、トランプ米政権がイランに対して軍事攻撃ではなく、経済制裁に軸足を移しているのではないかとの思惑から、原油価格が軟調に推移したこともあり、ドル円の上値は限定的だった。ユーロドルは、1.1687ドルから1.1637ドルまでの方向感のない値動きに終始している。また、ユーロ円は、ドル円の反発に連れて185.21円から185.95円まで強含みに推移した。(了)
(執筆:8月28日、9:00)
◆ウォーシュFRB議長のジャクソンホール講演受けた金融政策や財政健全化にも注目
◆ユーロドル、8月消費者物価指数などに注目
予想レンジ
ドル円 158.00-161.00円
ユーロドル 1.1500-1.1800ドル
8月31日週の展望
来週の為替市場は、28日のジャクソンホール会合(カンザスシティー連銀主催の年次シンポジウム)でのウォーシュFRB議長の講演を受けた9月米連邦公開市場委員会(FOMC)での金融政策や米国の財政健全化の具体策を見極めながら、8月米雇用統計、ISM製造業・非製造業景気指数などを見極めていく展開となる。
現時点では、9月15-16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では政策金利据え置きが見込まれ、9月17-18日の日銀金融政策決定会合では、政策金利の0.25%引き上げが予想されている。ドル円の上値を抑える要因としては、引き続き日米協調による円買い介入の可能性や中東有事のドル買い圧力の後退などが挙げられる。トランプ米政権は11月の中間選挙を見据えて、対イラン政策を軍事戦争から経済戦争へ軸足を移しつつあり、中東有事のドル買い・原油高圧力が後退しつつある。また、31日から9月1日に開催されるG-7財務相・中央銀行総裁会議では、ベッセント米財務長官が植田日銀総裁へ利上げを要請するのではないかと警戒されており、こちらも上値を抑える要因となっている。日米協調の円買い介入に関しては、本邦通貨当局がFIMAレポ・ファシリティを活用できることや2000年の日米欧中銀の協調ユーロ買い介入で購入したユーロの売却、すなわちユーロ売り・円買い介入の可能性に警戒しておきたい。更には、米財務省が19日に打ち出した一般勘定を原資とする債券の償却倍増に続き、財政健全化の具体策にも注目が集まる。
9月4日に発表される8月雇用統計の非農業部門雇用者数(NFP)は前月比6.0万人と予想されているが、予想通りに増加していた場合、7月のNFPが前月比2.3万人の減少だったことがW杯北中米大会などに伴う季節要因だったことになる。ただ、逆に雇用情勢の悪化傾向が続いていた場合、9月FOMCでの利上げ観測がさらに後退することになるだろう。9月5日からは、FRB高官が金融政策に言及できないブラックアウト期間が始まるが、その前に地区連銀経済報告(ベージュブック)で米国内の物価や雇用情勢の最新状況を確認することになる。
ユーロドルは、9月10日に開催される欧州中央銀行(ECB)理事会に向けて、8月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)に注目することになる。原油価格の高止まりは利上げ材料だが、異常気象による景況感悪化懸念は据え置き要因となっている。
8月24日週の回顧
ドル円は、週初に米国とカナダの貿易摩擦激化への懸念から加ドル円が売られたことに連れて、158.56円まで下落したものの、根強い円売り圧力を受けて159円台半ばまで買い戻された。しかし、トランプ米政権がイランに対して軍事攻撃ではなく、経済制裁に軸足を移しているのではないかとの思惑から、原油価格が軟調に推移したこともあり、ドル円の上値は限定的だった。ユーロドルは、1.1687ドルから1.1637ドルまでの方向感のない値動きに終始している。また、ユーロ円は、ドル円の反発に連れて185.21円から185.95円まで強含みに推移した。(了)
(執筆:8月28日、9:00)