週間為替展望(ポンド/加ドル)-ポンド、予算案に注目
◆ポンド、28日の予算発表で財政規律と景気支援の両立が焦点
◆加ドル、28日のカナダ中銀会合での声明や景気・物価見通しに注目
◆米FOMCも28日に結果公表予定で、米金利やドルの動きにも注意
予想レンジ
ポンド円 208.00-212.00円
加ドル円 110.50-113.50円
10月26日週の展望
ポンドは、英インフレ率の再加速を受けたイングランド銀行(英中銀、BOE)の利上げ観測が下支えとなるなか、28日の予算案に注目が集まっている。9月英消費者物価指数(CPI)は前年比3.5%と、8月の3.1%から加速し、市場予想も上回った。中東情勢に伴うエネルギー価格の上昇が主因で、物価目標の2%を大きく超える状況が続いている。11月5日の金融政策会合では利上げが意識されるが、今回の物価上昇がエネルギーなど一時的要因にとどまるか、賃金やサービス価格にも波及するかが判断の分かれ目となる。ピル英金融政策委員会(MPC)委員は、「利上げが2022-23年のような連続利上げ局面の始まりになるとは限らない」との見方を示しており、利上げ観測が一段と強まるには、基調的なインフレの持続性を示す材料が必要となりそうだ。
28日の予算発表では、財政規律と家計・企業への支援をどう両立させるかが焦点となる。財政余地が限られるなか、増税や歳出削減が景気を圧迫するとの懸念が強まれば、利上げ観測による金利上昇がポンドの支援につながりにくくなる。反対に、財政見通しが市場の信頼を維持し、インフレ抑制と成長支援の方向性が明確になれば、ポンドの下値を支えよう。週初は英中銀の利上げ観測が相場を主導しやすいものの、週半ば以降は予算の内容と財政見通しに反応が移りそうだ。
加ドルは、28日のカナダ中銀(BOC)会合が最大の材料となる。9月の雇用者数は前月比約6万8000人減と大幅に落ち込み、失業率も6.5%へ上昇した。雇用の弱さは景気減速への懸念を強め、追加利上げを急がない理由となる。一方、9月CPIは前年比3.1%と8月の3.0%から加速していることもあり、物価の粘着性が政策判断を難しくしている。中銀がインフレ抑制を優先する姿勢を示せば加ドルの支援材料となるが、雇用悪化を重視して景気見通しを慎重化させれば、金利面から加ドルが売られる可能性がある。成長・物価見通しや、マックレム総裁の会見で政策金利の先行きがどう説明されるかを見極めたい。
加えて、米FOMCも同日に政策決定を予定しており、米金利やドルの変動が加ドル相場に波及する可能性がある。カナダは米国との貿易関係が深く、米景気や通商政策の変化も無視できない。原油価格は中東情勢やホルムズ海峡の供給懸念に左右されやすく、上昇すれば資源輸出国通貨である加ドルの支援材料となる一方、供給懸念が後退して原油が下落すれば重しとなる。週を通じては、ポンドが英予算と利上げ観測、加ドルが中銀会合と原油・米金利にそれぞれ左右され、政策判断を前に神経質な値動きが見込まれる。
10月19日週の回顧
米長期金利の低下に伴い全般ドルが重い動きとなった。ポンドドルは予想比上振れのインフレ指標も支えに1.34ドル前半まで切り返し、ドル/加ドルは1.40加ドル割れまでドル売り加ドル買いが進んだ。また、ポンド円は212円手前、加ドル円は112円後半まで買われたが、後半にリスク回避の円買いが見られ失速した。(了)
(執筆:10月23日、9:00)
(越後)
◆加ドル、28日のカナダ中銀会合での声明や景気・物価見通しに注目
◆米FOMCも28日に結果公表予定で、米金利やドルの動きにも注意
予想レンジ
ポンド円 208.00-212.00円
加ドル円 110.50-113.50円
10月26日週の展望
ポンドは、英インフレ率の再加速を受けたイングランド銀行(英中銀、BOE)の利上げ観測が下支えとなるなか、28日の予算案に注目が集まっている。9月英消費者物価指数(CPI)は前年比3.5%と、8月の3.1%から加速し、市場予想も上回った。中東情勢に伴うエネルギー価格の上昇が主因で、物価目標の2%を大きく超える状況が続いている。11月5日の金融政策会合では利上げが意識されるが、今回の物価上昇がエネルギーなど一時的要因にとどまるか、賃金やサービス価格にも波及するかが判断の分かれ目となる。ピル英金融政策委員会(MPC)委員は、「利上げが2022-23年のような連続利上げ局面の始まりになるとは限らない」との見方を示しており、利上げ観測が一段と強まるには、基調的なインフレの持続性を示す材料が必要となりそうだ。
28日の予算発表では、財政規律と家計・企業への支援をどう両立させるかが焦点となる。財政余地が限られるなか、増税や歳出削減が景気を圧迫するとの懸念が強まれば、利上げ観測による金利上昇がポンドの支援につながりにくくなる。反対に、財政見通しが市場の信頼を維持し、インフレ抑制と成長支援の方向性が明確になれば、ポンドの下値を支えよう。週初は英中銀の利上げ観測が相場を主導しやすいものの、週半ば以降は予算の内容と財政見通しに反応が移りそうだ。
加ドルは、28日のカナダ中銀(BOC)会合が最大の材料となる。9月の雇用者数は前月比約6万8000人減と大幅に落ち込み、失業率も6.5%へ上昇した。雇用の弱さは景気減速への懸念を強め、追加利上げを急がない理由となる。一方、9月CPIは前年比3.1%と8月の3.0%から加速していることもあり、物価の粘着性が政策判断を難しくしている。中銀がインフレ抑制を優先する姿勢を示せば加ドルの支援材料となるが、雇用悪化を重視して景気見通しを慎重化させれば、金利面から加ドルが売られる可能性がある。成長・物価見通しや、マックレム総裁の会見で政策金利の先行きがどう説明されるかを見極めたい。
加えて、米FOMCも同日に政策決定を予定しており、米金利やドルの変動が加ドル相場に波及する可能性がある。カナダは米国との貿易関係が深く、米景気や通商政策の変化も無視できない。原油価格は中東情勢やホルムズ海峡の供給懸念に左右されやすく、上昇すれば資源輸出国通貨である加ドルの支援材料となる一方、供給懸念が後退して原油が下落すれば重しとなる。週を通じては、ポンドが英予算と利上げ観測、加ドルが中銀会合と原油・米金利にそれぞれ左右され、政策判断を前に神経質な値動きが見込まれる。
10月19日週の回顧
米長期金利の低下に伴い全般ドルが重い動きとなった。ポンドドルは予想比上振れのインフレ指標も支えに1.34ドル前半まで切り返し、ドル/加ドルは1.40加ドル割れまでドル売り加ドル買いが進んだ。また、ポンド円は212円手前、加ドル円は112円後半まで買われたが、後半にリスク回避の円買いが見られ失速した。(了)
(執筆:10月23日、9:00)
(越後)
