東京為替見通し=ドル円は158円台での円安牽制に要警戒、豪ドルはCPIに要注目か

 27日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、米連邦公開市場委員会(FOMC)や日銀金融政策決定会合を控えたポジション調整の円売り・ドル買いや10月米消費者信頼感指数や9月米新築住宅販売件数が予想を上回ったことなどから157.98円まで上昇した。ユーロドルは、米経済指標が予想より強い内容だったことやフランスの政治・財政に対する不安などから1.1122ドルまで下落した。

 本日の東京外国為替市場のドル円は、昨日から開催中の米連邦公開市場委員会(FOMC)や29-30日に開催される日銀金融政策決定会合に向けたポジション調整の買い戻しで堅調に推移しているものの、158円台では本邦通貨当局による円安牽制などへの警戒感が高まることになる。

 ドル円は、今週予定されている日米欧の金融政策発表を控えて、日足一目均衡表の雲の中(上限:158.44円・下限:156.23円)の中で堅調に推移している。日米欧の金融政策は据え置きが予想されており、12月に利上げが見込まれているものの、ウォーシュFRB議長、ラガルドECB総裁、植田日銀総裁の会見から方向性を見極めていくことになる。ドル円の上値のテクニカルポイントは、一目・雲の上限の158.44円や200日移動平均線の158.54円が挙げられる。

 昨日、片山財務相が「政府は市場の動向を高い緊張感を持って注視し、必要ならば断固とした措置を取るということでずっと注視している」「円は過小評価ではないかという認識が日米首脳会談でも共有されている」と述べ、日米協調で円安阻止に踏み切った「日米通貨同盟」を再確認していたことで、158円台は重い展開が予想される。

 日銀が昨日発表した9月の消費者物価のコア指標によれば、価格の変動が大きい生鮮食品に加え、ガソリンの暫定税率廃止や補助金などの「特殊要因」を除いた消費者物価指数(特殊要因を除くコアCPI)は前年比3.2%上昇した。8月の2.6%上昇から急加速し、2023年10月以来の高い伸びとなった。

 今週末の日銀金融政策決定会合では、日銀が基調的な物価上昇率について、2%の「物価安定の目標」に到達した、と決定する可能性が高まったことになる。すなわち、日銀は、これまで、高市政権による利上げ抑制を受けて、「物価を目標値の2%まで引き上げる段階」としてきたが、今後は、「物価を目標値の2%で安定させ、物価目標の達成を目指す段階」に移ったことを意味することで、12月会合での利上げ観測を高めることになる。

 植田日銀総裁は、先日、「基調物価が2%からこれ以上、上がることは容認できない」と述べ、インフレの上振れを容認しない姿勢を示しており、適切なペースで利上げすれば長期金利は安定的に形成されるとの見方を示していた。

 9時30分に発表される9月豪消費者物価指数(CPI)は前年同月比+4.2%、7-9月期豪CPIは前年同期比+3.9%と予想されている。予想通りに、オーストラリアのインフレ圧力を確認できれば、豪準備銀行(RBA)による追加利上げ観測が高まることで、豪ドルの買い材料となる。

 10時に発表されるニュージーランド準備銀行(RBNZ)の政策金利は、3.00%に引き上げられることが予想されている。しかし、7-9月期CPIが前年比+3.7%と予想を下回っていたことで、今回は据え置かれて、利上げが12月に先送りされる可能性も残されている。また、利上げが実施された場合でも、声明で追加利上げに対して慎重な姿勢が示されれば、NZドルは材料出尽くしから売られる可能性もある。逆に、追加利上げ姿勢が示唆された場合には、買いを後押しする支援材料となることで、声明文に要注目となる。


(山下)
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