NY為替見通し=ドル円 下値の堅さは継続か、米金融当局者の発言に注目

 本日のニューヨーク為替市場でドル円は、日米金利差が意識された下値の堅さは継続か。ただし、序盤は米リッチモンド連銀総裁の発言を確認し、また独インフレ指標を受けたユーロドルの動きに影響されそうだ。その後は、改善が見込まれる8月米消費者信頼感指数やニューヨーク連銀総裁の講演を見極めることになる。

 21時頃に講演予定のバーキン米リッチモンド連銀総裁の金融スタンスを考えると、先週末のパウエルFRB議長よりもタカ派に傾いた発言は十分あり得そうだ。逆にパウエル議長に沿った内容であれば、織り込み済みから米債の買い戻しとなってしまうかもしれない。

 8月独消費者物価指数(CPI)は前年比で前回からの加速が見込まれている。国内基準の市場予想は7.8%だが、過去最高を記録した7.9%をもし超えるようであれば、ユーロの印象は悪くなりそうだ。

 8月米消費者信頼感指数は予想97.9と4カ月ぶりに前回値を上回ることが期待されている。全米平均のガソリン価格が1ガロン=4ドルを割り込んで推移しており、家計の負担が軽くなっていることを考えると指標の上振れもあり得るかもしれない。

 ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁の講演では、基本的には先週末のパウエルFRB議長の見解が踏襲されるのではないか。あまり考えられないが、金融政策に慎重なスタンスを示すようならば、サプライズと受け止められそうだ。

想定レンジ上限
・ドル円は昨日高値139.00円から7月14日高値139.39円。

想定レンジ下限
・ドル円は26日高値137.65円から昨日安値137.37円。


(小針)
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