株式明日の戦略―米株安を受けても上昇、主力銘柄の弱さは気がかり

 27日の日経平均は4日ぶり反発。終値は140円高の26571円。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1093/値下がり636。ダブルスコープが5%を超える上昇。任天堂、コナミグループ、スクエニ、カプコンなど、ゲーム株の動きが良かった。月次を発表したしまむらが大幅高。スギHD、神戸物産、幸楽苑など、小売株に買われるものが多かった。材料のあったANYCOLORが1万円の大台を回復。上方修正を発表したハピネットが急伸し、上方修正と増配を発表したナカボーテックはストップ高比例配分となった。AIメカテックがJUKIとの資本業務提携を材料にストップ高となり、JUKIにも強い買いが入った。

 一方、レーザーテックや東京エレクトロンが下落。海運大手3社やソフトバンクGも下落と、主力どころの銘柄は株高の流れに乗れなかった。野村不動産や東急不動産など不動産株が全般軟調。原油安を受けてINPEXや出光興産が売りに押された。決算が失望材料となった大光が大幅安。新株予約権の発行が嫌気されたアンジェスが年初来安値を更新した。

 日経平均は4日ぶり反発。上がるならスカッと上げてほしかったが、海外動向からは買い材料に乏しかっただけに、一度も下げに転じることなく3桁の上昇で終えたことはポジティブ。米国株が下げ止まりさえすれば、日本株には買いが入りやすくなると思われる。ただ、きのうの下げが大きかったソニーG、SUBARU、マツダなどはきょうも下落で終えた。全体としては自律反発といった雰囲気が強かっただけに、ソニーGなどは象徴的に買われても良さそうであったが、後場に下げに転じて安値圏で終えている。きょうは売買代金上位銘柄が6位まで下落(レーザーテック、日本郵船、東京エレクトロン、ソフトバンクG、ソニーG、商船三井)しているが、これらはそろって9月に大きく値を崩している。海運株などは配当利回りは高いが、そのことが下支え要因になっていない。これらの銘柄が切り返すことができるかが、日本株反騰のカギを握るだろう。
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