ロンドン為替見通し=不透明な中国ゼロコロナ取り巻く状況にらみ神経質

 ロンドンタイムは、中国のゼロコロナ政策への抗議活動の落ち着きを支援とした、リスクオフムード後退の継続性を探る展開か。混乱の沈静化を受け、リスク回避でショートしていた資産を買い戻す動きが出ているもよう。欧州通貨も戻している。

 ただ、中国の材料は不透明感がつきまとう。2週ほど前にゼロコロナ政策緩和の観測記事が流れたものの、管轄当局がこれを否定。「中国ネタは長続きしない」ともいわれるなか、本日の抗議活動沈静とのニュースについても、不透明感が拭いきれない。抗議行動が収まってもゼロコロナ政策が続くのなら、経済停滞が中国に多くの企業が進出している欧州にとって重しになる面もある。

 欧州中央銀行(ECB)高官の発言予定や、11月ユーロ圏経済信頼感指数など経済指標の強弱にも留意したいが、市場はやはり中国関連の材料をにらんだリスクセンチメントに神経質になっている。じりじり戻した相場が、ニュース次第で反転するリスクに注意が必要だ。


想定レンジ上限
・ユーロドル:昨日28日高値1.0497ドル。

想定レンジ下限
・ユーロドル:23日安値1.0297ドル

(関口)
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