NYマーケットダイジェスト・30日 株安・金利上昇・ドル高

(30日終値)
ドル・円相場:1ドル=130.39円(前営業日比△0.51円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=141.52円(△0.37円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0851ドル(▲0.0017ドル)
ダウ工業株30種平均:33717.09ドル(▲260.99ドル)
ナスダック総合株価指数:11393.82(▲227.89)
10年物米国債利回り:3.54%(△0.03%)
WTI原油先物3月限:1バレル=77.90ドル(▲1.78ドル)
金先物4月限:1トロイオンス=1939.2ドル(▲6.4ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
特になし

(各市場の動き)
・ドル円は反発。アジア市場では129.21円まで売り込まれる場面もあったが、海外市場に入るとじりじりと下値を切り上げた。米長期金利の上昇に伴う円売り・ドル買いが出たほか、米国株相場の下落を背景にリスク・オフのドル買いが入った。アジア時間の高値130.29円を上抜けると一時130.57円まで上値を伸ばした。
 ウォールストリート・ジャーナル紙のFEDウォッチャー、ニック・ティミラオス記者が29日、「米連邦準備理事会(FRB)当局者は労働市場が非常に逼迫しているため、ディスインフレが短命に終わるのではないかと不安を表明している」「賃金上昇や低い失業率がインフレを再び助長させるのかどうかを議論している」と報じ、ややタカ派的な見方を示したことも引き続きドル買いを促した。

・ユーロドルは3日続落。欧州市場ではスペインの1月消費者物価指数(CPI)速報値が予想を大幅に上回ったことで、欧州中央銀行(ECB)が大幅な利上げを継続するとの観測が高まり一時1.0914ドルと日通し高値を付けた。
 ただ、26日に付けた約9カ月ぶりの高値1.0929ドルがレジスタンスとして意識されると徐々に弱含む展開に。NY市場に入ると、米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが出たほか、米国株安を背景にリスク・オフのドル買いが入った。市場では「月末が近づく中、ロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに絡んだユーロ売りのフローが観測された」との声が聞かれた。4時30分前には一時1.0839ドルと日通し安値を更新した。
 なお、主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時102.31まで上昇した。

・ユーロ円は反発。24時前に一時141.98円と日通し高値を付けたものの、買い一巡後は伸び悩んだ。ユーロドルの下落や米国株安が相場の重しとなった。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は7日ぶりに反落。足もとで相場上昇が続いたあとだけに、2月1日の米連邦公開市場委員会(FOMC)結果公表を前に利益確定目的の売りが優勢となった。「今週はアップルやアマゾン・ドット・コムなどハイテク大手の決算発表も多く、このところ買われていたハイテク株などに利益確定売りが出た」との声も聞かれた。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3日ぶりに反落した。

・米国債券相場で長期ゾーンは3日続落。ECBが大幅な利上げを継続するとの観測を背景に欧州債相場が下落すると、米国債にも売りが波及した。FOMCを控えたポジション調整目的の売りも出た。

・原油先物相場は続落。FOMCを前に利食い売りが優勢で続落して引けた。NY午後にかけるとドル高が進んだことで、下げ幅を広げた。

・金先物相場は3日続落。FOMCを控え様子見姿勢が強く方向感がなかったが、米債利回りが上昇していることもあり、金利のつかない金先物は小幅ながら3日続落して引けた。

(中村)
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